艦娘ハイグレ洗脳4(睦月編) |
『多目的室』。 鎮守府内駆逐艦娘向けの宿舎内に設けられた、窓のない20畳ほどの部屋。 小会議やミーティング、軽い運動等その名の通り様々な用途での使用を想定して作られた部屋である。 「お待たせ」 叢雲が多目的室の戸を開けると、既に中には三人の艦娘が待っていた。 「あ、叢雲ちゃん!」 白と緑を基調とした制服に黒の長袖上着を羽織った、睦月型駆逐艦1番艦「睦月(むつき)」が指導者の来室を嬉しそうに出迎える。赤茶色のショートヘアーに同じ色の大きな瞳と、幼さの残る顔つきだが多くの海域での戦いを乗り越え、既に改二改修を済ませている実力者でもある。 「ううん、ボクたちもついさっき来たところだよ」 白いセーラー服の上着に黒のスカートで身を包み、膝まで伸びる金髪を後ろで二つにまとめながらも、その少年のような口調から少々ボーイッシュな印象を受けるボクッ娘。睦月型駆逐艦の5番艦「皐月(さつき)」が元気に答える。 「叢雲さん、今日は宜しくお願い致します」 真面目で礼儀正しい「三日月(みかづき)」も、ペコリと会釈をする。 皐月と同じく睦月型駆逐艦で、その10番艦。癖のある黒髪に、頭のてっぺんには彼女のトレードマークでもあるアホ毛を装備。上下黒のセーラー服はシワ一つなく、まさに彼女の性格を物語っている。 「誰にも言ってないでしょうね?」 「勿論だよ。あと言われた通り、電秘書艦に多目的室の使用許可書を提出してきたよ」 叢雲は三人以外誰も室内に居ないことを確認すると、扉の外側に備え付けられた複数あるプレート、その中の「会議中」「入室禁止」のみを表にして表示すると鍵をかける。加えて叢雲は、入念に外の様子を伺いながら、擦りガラスではあったがドアに設けられた窓を内側のカーテンで閉ざす。 これで、外側から室内の様子が伺えない状況となった。 「今日はどんな訓練をするのか、楽しみだよ!」 皐月が嬉しそうに叢雲に言った。 最近、訓練や作戦でMVPを量産していた叢雲。 皐月らは何か特別な訓練でもしているのでは?と叢雲に問い詰め、遂に「特別なトレーニング」を行っていることを聞き出し、更にそのトレーニングへの参加の約束を取り付けることに成功したのだった。 そして今日は、まさにその「特別なトレーニング」初日である。 特に燃費が良いために、輸送部隊や遠征部隊での任務が主となってしまう睦月型駆逐艦。それらの任務を軽く見ている訳ではないが、やはり海戦で活躍してみたいとの思いは三人とも共通して抱いていた。 「ふふっ、そう慌てないで。まずは訓練の前に、相応しい格好にならないと・・・ね❤」 「あ、そうか、へへへ」 気持ちが先走ってしまったと、皐月は恥ずかしそうに頭をかいた。 「もう皐月ちゃんったら・・・」 呆れ顔の睦月だが、彼女も自身のスキルアップが出来ると内心この訓練を楽しみにしていた一人であった。 型は違えど同じ駆逐艦である叢雲が、軽巡や重巡らを抑えて活躍している。そのことに睦月型の三人は勇気を貰い、憧れにも似た感情を抱いていたのも事実であった。 「では(提督指定の)体操着に着替えたほうがよろしいですか?」 三日月は事前に用意していた体操着袋を手に、叢雲に尋ねる。 内容は当日まで秘密と言われていた三人だが、何か運動をするのだろうと各自運動着にブルマを持参していた。 だが、叢雲は首を横に振った。 「そんなものは必要ないわ❤」 「え? じゃあ、どんな格好になるの? 運動をするんじゃないの?」 「勿論運動よ」 叢雲は睦月の疑問にニヤリと笑いながら言うと、徐におもちゃの銃を取り出す。 表面はテカリがあり、材質はプラスチックにも見える如何にもな光線銃の玩具。 それに対し、一瞬理解できないといった表情になる睦月型三人。 「あ、なるほど」 そんな中、皐月がいち早く手をポンと叩く。 「ペイント弾で攻撃をかわす訓練を――」 そう言いながら、おもちゃの銃を手にした叢雲に物珍しそうに近づいていく。 だが、 ピカッ!! 「うわぁあああぁぁぁっっっ?!?!?!?!」 その刹那、おもちゃの光線銃の銃口が突然光り、皐月はピンク色の光に包まれた。 しかも不思議なことに、銃口の光は一瞬であったにも関わらず、皐月の身体を包むピンク色の光は消えることなく、逆に纏わり付き点滅を繰り返した。 「さ、皐月ちゃん?!」 傍らでそれを見ていた睦月は、更に目を疑った。 皐月の身体は両手足を大の字に広げ、その纏わり付く光の点滅に合わせる様に皐月の制服が薄くなり、消えて行ってしまったからだ。しかも、代わりにその光と同色の水着が、彼女の身体を徐々に包んでいった。 「叢雲さん、いきなり何を・・・え? えっ?? な、なんなんだよーこの水着ぃ?!」 ピンク色の光が消え去ると、そこには水着のみを着用した皐月が恥ずかしそうに前屈みになりながら立っていた。 フリルが付いているわけでもなく、かと言って大きく露出があるものではないワンピースタイプのピンク一色の水着。 だが、股間の生地は秘所をやっと隠せる程度の面積しかなく、ウエストラインの上まで股繰りが切り込まれていた、俗に言う「ハイレグ水着」であった。 突如消えた制服。そして幼い少女には不釣り合いなハイレグ水着に、皐月は顔を赤くし、両手で身体を隠しながら縮こまる。 「む、叢雲ちゃん! これは一体どういう・・・」 皐月に駆け寄りながら、元凶とみられる叢雲に抗議の声を上げようとする睦月。だが、目線を叢雲に向けた時、既にその光線銃の銃口は睦月に向けられていた。 「にゃぁぁあああぁぁぁっっっ????!!!!」 皐月の時と同じ様にピンク色の光に包まれ、睦月の身体は両手両足を投げ出す様に大の字を描く。 そして、やはり皐月のものと同じハイレグ水着姿となってしまった。 「さぁて、最後は・・・おっと!」 叢雲は最後の獲物に銃口を向けようとするが、引き金を引くより先に体操着袋が飛んできた。 咄嗟の判断で三日月は手にしていた体操着袋を叢雲に投げつけると、その横をすり抜けて多目的室唯一の扉に手をかける。 「逃がしはしない!」 「きゃあああぁぁぁっっっ!!!!!!!!」 鍵を外そうと一瞬動きが止まったところを撃たれ、三日月もピンク色の光に包まれた。 入り口付近で上がった悲鳴だが、無情にも防音処理が施されている壁や扉に阻まれて、それを耳にする者はいなかった。 「ふふふっ❤ みんなとても素敵よ❤」 光線銃を手に、嬉しそうに微笑む叢雲。 一方の睦月型の三人は、唯一の外との接点である入り口を抑えられ、部屋の中央に集められていた。 「叢雲ちゃん、これは一体どういうこと? これは訓練じゃないの?」 恥ずかしそうに縮こまりつつも、抗議の声を上げる睦月。 「なに言ってるのよ、これは訓練よ❤ 立派なハイグレ人間になるための・・・ね❤」 「は、はいぐれにんげん!?」 「そう❤ あなた達は選ばれたのよ、光栄に思いなさい❤」 そう言うと叢雲が突如ガバッと両足を開いてがに股となり、腰を落として両手をVラインに添えた。 そして、 「ハイグレッ!!」 と奇声を上げて、股間の上をV字型に両手を擦り上げた。 その異様な姿に呆気に取られる睦月、皐月、三日月の三人。 だが、 「「「ハイグレッ!」」」 と、同様にがに股となり、やはり同じ様に両手を水着のVライン上を擦り上げ、奇声を上げてしまう。その時の三人の表情は真面目そのもので、そうすることが自分自身にとって必要なこと、正しい事であるかのようにポーズを行っている。 「・・・え? えぇ?!」 「どうして身体が勝手に?!」 「は、恥ずかしいですぅ・・・」 ポーズを終えると、我に返ったように再び恥辱に染まる三人の表情。身体が自分の意思と関係なく動き、恥ずかしい部分をアピールするような動作をしたのだから無理もないだろう。 「よろしい❤ 洗脳状態に問題はないようね・・・❤ じゃあ、早速訓練を開始しましょう❤」 叢雲は三人の無様な姿を満足げに確認すると、トレーニングの開始を宣言する。 「ではハイグレポーズ10分間連続で反復訓練をしてもらうわ。ちゃんと休憩は挟むから安心なさい。遅れない様に続けること、イイわね?」 「「「ハイグレッ!」」」 叢雲の指示にハイグレポーズと呼ばれた同様のポーズをとって、したくもない返事する睦月型の三人。 「では、始め!」 「は、ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!・・・」 「あぐっ、ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!・・・」 「ハイグレッ! いやっ、は、ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!・・・」 叢雲の合図を受けて、抵抗することも出来ずハイグレポーズを開始する三人。 少女たちがハイレグ水着を着てキビキビとポーズを連続で繰り返す姿は、傍から見れば異様な光景でしかない。 彼女らもこんなことなど直ぐにやめたいと思ってはいても、身体も口も勝手に動いてしまう。 「三日月、もっと股間を見せつける様に突き出して!」 「睦月は両手を下げた時、胸元をもっとアピールする様に前屈みになるよう心掛ける!」 叢雲は並んだ三人の前で腰に両手を当てて立ち、至らない点を指摘していく。それは練習巡洋艦の指揮にも劣らない的確なものであった。 そんな叢雲の指摘や注意を受ける三人のハイグレポーズは徐々にコールや形もシンクロし、100回を超えた辺りからはそのように動作するようプログラムされたロボットの様に、一糸乱れぬ動きとなっていた。 「・・・・・・止め! ハイグレポーズを維持したまま、1分間の休憩!」 叢雲の指示に、ポーズを繰り返していた三人はがに股の姿勢のまま動きを止める。 10分間同じ動作を繰り返した三人の額や脇の下には薄っすらと汗が浮かび、呼吸も少し荒い。 「はぁ、はぁ、叢雲さん、これはどういうことにゃしい! 今すぐ元に戻して!」 「さっきも言ったでしょう? これはあなた達を立派なハイグレ人間にするための訓練なのよ❤」 「そんなものになりたくないよ! こ、こんな恥ずかしい水着なんて・・・」 ハイレグ水着の肩紐に手をかけようとする睦月だが、身体は今までの機敏な動きからは打って変わり、鉛が詰め込まれているのかと思うほどに重く、動かなかった。 「ハイグレ魔王様への忠誠の証であるハイレグ水着を脱ごうなんて、出来はしないわ❤ だってもう三人はハイグレ人間に転向しつつあるのだから❤」 おかしな光線を浴びせられ、体の自由を奪われる。 深海棲艦との戦いでも、経験したことのない事だった。 「む、叢雲ちゃん・・・あなたは一体・・・?」 だからこそ、自分たちの目の前にいるのは艦娘叢雲ではない、ましてや深海棲艦でもない。なにか得体のしれない別の存在。 そんな疑念が確信に変わる。 「くすくす❤ 私は叢雲よ、ただし―――」 自分の制服に手をかけ、それを脱ぎ始める叢雲。 身に着けていたものを全て捨て去ると、その下からは下着ではなく、同じくピンク色のハイレグ水着が露わとなった。 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! 私はハイグレ魔王様に忠誠を誓った下僕にして、パンスト兵様の忠実な奴隷、ハイグレ人間叢雲よ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」 ハイレグ水着姿となった叢雲はその長い手足を再び折り曲げ、ハイグレポーズを繰り返しながら誇らしげ名乗りを上げる。 「は、はいぐれまおう? ぱんすとへい?」 自分らの身に次々と起こるおかしな現象に、叢雲の変貌、そして彼女の口にした魔王の名。 頭の処理が追い付かない睦月は、質問したくても喉に単語が詰まったかのように出ず、口をパクパクさせるしかなかった。 一方の叢雲はそんな睦月を置いてきぼりにして、頭を軽く振ってモイストシルバーの髪を軽く靡かせ、ポーズによる髪の乱れを整える。 「うふふ❤ これが私が最近戦果をあげていた理由よ❤」 己のハイレグ水着姿を自慢げに見せつける叢雲。 叢雲の駆逐艦離れしたプロポーションにハイレグ水着はぴったりで、ムダ毛のない処理された長い脚を更に長く美しく見せつけていた。 「ハイグレ人間になると、修復材が不要なほど力が漲ってくるし、疲れも知らず、身体も軽くなるの❤ 艦娘だった頃に必死に訓練していたのが馬鹿馬鹿しいく思えるくらいに、ね❤」 どんなキツイ訓練も音を上げることなく、そして挫けそうな仲間を鼓舞する。 そんな姿を見ていた三人には、叢雲の言葉が信じられなかった。 「ハイグレ人間に転向して頂けて、私は本当に幸せだわ❤ この幸せを、三人にも分けてあげる❤ そして一緒にハイグレ魔王様のお創りになる世界への礎となりましょう❤」 「む、叢雲さん! こんなことやめて下さい! 目を覚まして下さい!!」 「そうだよ! ボクたち、こんな変なポーズしたくないし、その“はいぐれにんげん”なんてものにもなりたくないよ!」 がに股の状態でハイグレポーズを維持したまま、三日月と皐月が説得を試みる。 身体の自由を奪っている元凶が叢雲なら、どうにかして解いてもらおうと考えたからだ。 が、当の叢雲はそんな二人の声を歯牙にもかけない。 「怖がる必要なんてないわ❤ それに、今はそんなこと言ってるけど、三人とも直ぐに自ら進んでハイグレをするようになるんだから❤」 「身体を操って勝手にポーズをさせてるだけじゃない! 睦月たち、絶対そんなことにはならないから!」 「くすくす❤ 艦娘ってホント愚かね、無駄ことなのに・・・と、休憩終わり! 10分間ハイグレポーズ開始!」 休憩時間の終了を確認すると、叢雲は真面目な顔つきに戻り睦月型三人にハイグレポーズの反復を命ずる。 「「「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!・・・」」」 叢雲への説得の言葉や、屈しないとの意思を示していた三人の口は、再びハイグレコールを連呼する。 全く動かす事の出来なかった身体も、キビキビとポーズを繰り返していく。 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! んお゛っ❤・・・」 (?!?! え? え? 今のは何にゃしい?!) 睦月の、僅かな布が辛うじて隠している秘部から、突然身体に駆け上がってきた快感。 直接触れているわけではないのに、ましてやおかしな動作を繰り返しているだけなのに、あの快感がいつも弄っていた秘部から身体を撫で上げた。 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! くふっ❤ ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! んっ❤ ハイグレッ! ハイグレッ! お゛❤ ハイグレッ!・・・」 しかもそれは徐々にハイグレポーズ4回で一度、3回で一度・・・と、発生する間隔が狭まっていき、その強さも大きくなっていった。 (ど、どうして触ってもいないのに、オナニーの時と同じ感じが・・・?!) 身体の火照りを鎮めるあの時の感覚に何度も襲われ、ただ戸惑うしかない睦月。ハイグレコールも、徐々に艶を帯び始めていく。 「ハイグレッ! ひっ❤ ハイグレッ! おふぅ❤ ハイグレッ! くっ❤ ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤!・・・」 (やだっ やだっ やだ❤ やだ❤ やだ❤ やだ❤ 気持ち良くなんてなりたくなひぃ❤ 止まって❤ 止まってよぉ❤) 遂にハイグレポーズをする度に、全身を性的快感が駆け巡り始めた睦月。 ハイレグ水着の秘部にシミを作りながらも、その波を拒もうとするが、何度も押し寄せるそれに抵抗など最早出来ていない。 (皐月ひゃん❤ 三日じゅきちゃん❤ と、止めて❤ 助けてぇ❤) 自分での抵抗を諦め、傍らの二人に縋ろうと目線を二人に向ける。 「「ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤!・・・」」 だが、睦月の目に映ったのは、自分と同じように快感に溺れ、惨めな姿を曝す二匹の雌の姿だった。 幼さの残る顔は淫靡に歪み、開いた口からは涎が、唯一の抵抗の証しの涙と共に身体を伝っている。 「ハイグレェ❤! 皐月ひゃん❤ ハイグレェ❤! 三日じゅきちゃん❤ ハイグレェ❤! し、しっかり❤ ハイグレェ❤! 気をしっかり❤ ハイグレェ❤!・・・」 睦月はそんな二人に何とか声をかけようとするが、勝手にハイグレコールする口ではうまく話しかける事が出来ない。 「ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤!・・・」 (ハイグレ気持ちいい❤ ハイグレ気持ちいい❤ ハイグレ気持ちいい❤ ボクの身体、おかしくなちゃったぁ❤) 「ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤!・・・」 (お゛❤ お゛❤ んお゛❤ おひぃ❤ ハイグレ気持ちいいですぅ❤ こんな素晴らしいことがこの世にあるなんて❤ 知らなかったぁ❤) 一方の皐月と三日月は、その快楽に完全に飲まれてしまっている。 軽く秘部を弄る程度のオナニーしか経験のなかった二人は、強制的の齎される淫楽に耐えることなど不可能だった。 「ハイグレェ❤! 皐月ひゃん❤! ハイグレェ❤! 三日じゅきちゃん❤! ハイグレェ❤!」 「あらあら、ダメじゃない睦月❤ ハイグレに身を委ねる二人の邪魔をしちゃイケないわ❤ ・・・っと時間ね、残念❤ ・・・止め! ハイグレポーズを維持したまま、1分間の休憩!」 (はぁ、はぁ、はぁ、な、何とか耐えることが、はぁ、はぁ、できたにゃしい・・・) 休憩の指示を出す叢雲。 長かった10分が経過し、睦月は安堵した。 全身が汗に濡れ、股間から内股にかけては汗だけではない別のものでも濡れていた。 だが、耐える事が出来たのなら、逃げ出す可能性はゼロではない。睦月は快楽に侵されつつある頭を何とか動かし、叢雲の隙を伺った。 しかし、 「はぁ、はぁ、む、叢雲さん! なんで止めるの! もっとハイグレしたいよ!」 「そうです! はぁ、はぁ、も、もう少しでイケたのに・・・(ごにょごにょ」 皐月と三日月はあろうことか、休憩時間を挟んだことを非難し、もっとハイグレをしたいと懇願し始めたのだ。 つい先ほどまで「ハイグレポーズなんてしたくない」「ハイグレ人間になりたくない」と言っていた二人が、たった10分ポーズを繰り返しただけで、真逆の事を口にする。 その姿に愕然となる睦月。 「皐月ちゃん! 三日月ちゃん! 何言ってるの! こんなのおかしいよ!」 当然それを止めようと、睦月は会話に割り込む。 「睦月ちゃんだって股間をそんなに濡らして、本当は気持ち良かったんでしょ? ボク、こんなに気持ちいいこと初めてだよ❤ 叢雲さん、ボクもっとハイグレしたいよ❤ 早く訓練しようよ❤」 「わ、私も早くハイグレやりたいです! 叢雲さん❤ 早くハイグレの訓練を始めましょう❤ 早く❤ 早くぅ❤」 だが皐月と三日月は睦月の言葉など聞かず、叢雲に訓練を再開するよう懇願し始めてしまう。 そんな無様に懇願する二人の姿に、叢雲は満足げな笑みを浮かべる。 「んもう❤ そう慌てないの❤ ハイグレ人間への転向が完了していないのに、無理は出来ないわ❤ でも、その姿勢は立派よ❤」 睦月にはその笑みが、悪魔の微笑みに見えた。 (お、おかしいよ・・・。こんなのおかしいよ! 3人とも、おかしくなっちゃったよ・・・) そして、悪魔は再び休憩時間の終了を告げる。 「・・・次も10分間ハイグレポーズ! 今度は私も一緒にハイグレをするから、ハイグレコールとポーズをシンクロさせることを意識しなさい! では、始め!!」 休憩が終わり、叢雲も加わってのハイグレポーズが再開された。 少女四人が同じ色のハイレグ水着に身を包み、がに股となって同じ動作を繰り返す冗談としか思えない光景が、三度開始される。 「「「「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ――――」」」」 ハイグレポーズは、複数のハイグレコールとハイグレポーズがシンクロすることにより、より大きい快感と快楽が得られる。 叢雲も加わってのハイグレによって、睦月型三人のハイグレコールには、すぐさま露骨に嬌声が混じり始めていた。 増幅された快楽の波は、オナニーを覚えたての少女には到底太刀打ちできるものではない。 洗脳波によって書き換えが進む彼女らの脳は、どんどんハイグレによる快楽を甘受していく。 この場を耐えようとする意志は簡単に決壊し、三人はポーズをする度に口からは涎を、両手からは汗を、秘部からは愛液を撒き散らしながら、ただただ動作を繰り返す。 「叢雲ひゃん❤ ハイグレェ❤! こんなのやらぁ❤ ハイグレェ❤! やらぁ❤ ハイグレェ❤! 気持ちいいの❤ ハイグレェ❤! やらぁ❤ ハイグレェ❤!・・・」 睦月のみが拒否の言葉を口にするが、もうその声色は他の二人のものと全く同じと言っても遜色ない。 「ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤!・・・」 「ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤!・・・」 一方の皐月も三日月は、その幼い顔つきを淫らな雌のものへ豹変させ、取り繕う事もなく快楽に溺れていく。 そんな二人の姿は、ハイグレによる快楽で脆くなっていた睦月の心を折るには、もう十分であった。 「はぁ❤ はぁ❤ はぁ❤ んあぁ❤ ハイグレ気持ちいいぃっっ❤ 抵抗していた睦月はバカだったにゃしい❤ ハイグレさいこぉ❤」 「はぁ❤ はぁ❤ でしょ?❤ やっと睦月も分かってくれたんだね❤」 「ハイグレ❤ なんて素晴らしいんでしょう❤ 叢雲さん、早く私たちを完全なハイグレ人間に転向させて下さい❤」 三度目のハイグレポーズの反復訓練が終わると、睦月型の三人は同じように快楽を求める雌に成り下がっていた。 抵抗していたことなど忘れ、逆にハイグレを称賛し始める睦月。 そして皐月はそんな睦月に安堵し、三日月は早く転向させて欲しいと懇願する。 「睦月もやっとハイグレの素晴らしさを理解した様ね❤」 (くすくすくす❤ 三人の洗脳はもう直ぐ終わるわね❤ その後は仕上げを施すのみ・・・❤) 叢雲は睦月型の三人に、最後の反復訓練を課すこととした。 「安心なさい❤ 私が責任を持って、三人を立派なハイグレ人間へと転向させてあげるわ❤ それじゃあ、最後の10分は忠誠を誓うハイグレ魔王様とパンスト兵様のお姿をイメージして、お二人にハイグレポーズを披露するつもりでやりましょう❤」 「「「ハイグレェ❤!」」」 「では、はじめ!」 「「「「ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤! ハイグレェ❤!――――」」」」 休憩を挟んだ四度目のハイグレポーズ反復訓練。 拒む者など、もう居ない。 なんとか体裁を保っていた三人の顔は、鼻の穴を大きく膨らませ、だらしなく鼻の下も伸びてしまっている。 (あ、あ、あ、あ❤ あ❤ ハイグレ魔王様❤ パンスト兵様❤) まだ出会ったことのないハイグレ魔王とパンスト兵の姿は、既に洗脳時に脳に焼き付けられている。 睦月はその強制的に焼き付けられた主人らの姿を思い浮かべ、切なくなる秘所を益々濡らしていく。 (ハイグレ魔王様! パンスト兵様! ハイグレ魔王様❤ パンスト兵様❤・・・) 皐月は、ただただハイグレ魔王とパンスト兵の名を頭の中で連呼しながら、全身を舐める快楽に翻弄される。 (見て・・・頂く・・・、ハイグレ魔王様とパンスト兵様に❤ 私のハイグレポーズを❤) 三日月は自分が二人の主人に見られている場面を想像し、股間から垂れる愛液をハイグレポーズの度に床にまき散らしていく。 睦月型駆逐艦と呼ばれていた少女たちが、がに股でポーズを繰り返しながら向けて昇り詰めていく。 (3人ともなんて素敵な雌の表情なの・・・❤ 私もこんな感じだったのかしら・・・❤) 自分もこんな風に抵抗していたのかと懐かしさすら感じながら、叢雲は3人を艦娘という哀れな存在から開放すべく、最後の命令を告げるのだった。 「では最後にイクことを許可します❤ 己の忠誠心を示しなさい❤」 小悪魔な笑みを浮かべ、叢雲は三人に淫らに絶頂する許しを与えた。 命令なのだから、恥ずかしげもなくアクメしても問題はない。 絶頂することでハイグレ魔王とパンスト兵へ忠誠心を示せる。 そんな歪んだ命令を、三人の精神と身体は喜んで受け入れていった。 「ハイグレッ❤ ハイグレッ❤ ハイグレッ❤!! ハイグレッ❤!!! ハイグレッ❤!!! ハイグレェェェエエエッッッ❤❤❤!!!」 睦月は最後の最後までハイグレポーズを捧げて絶頂する。 「ハイグレッ❤ ハイグレ魔王様❤ ハイグレッ❤ パンスト兵様❤ ハイグレッ❤ ハイグレ魔王様❤ ハイグレッ❤ パンスト兵様❤ ・・・っ❤ ハイグレッッッ❤❤❤!!!」 皐月は愛しい主人らの名を叫んで果てる。 「んお゛ッ❤ お゛ッ❤ んお゛ッ❤ は❤ んは❤ ハイグレッ❤ んお゛ッ❤ ハイグレッ❤ は、ハイグレ魔王様ッ❤ パンストッ❤ 兵様ぁ❤ ばんざいいぃいぃぃっっっ❤❤❤!!!」 ハイグレコールすら出来なくなっていた三日月は、最後に主人らを称えて昇り詰める。 がに股で両手を引き、ガクガクと腰を震わせるハイグレ人間たち。 三人は股間より潮をボタボタと吹いて、少女がしてはいけない無様なアクメ顔を曝す。 そして彼女たちが誇りとしていた艦娘としての意思や決意は、ハイグレによる快楽で容赦なく塗りつぶされていた。初めから、何もなかったように・・・。 ――――――。 ――――。 ――。 「・・・きちゃ・・・つきちゃん、・・・睦月ちゃん!」 「ひゃあ!? あ、な、なぁに? 如月ちゃん?」 「なぁにって、・・・どうしたの? ボーっとして」 睦月型駆逐艦2番艦「如月(きさらぎ)」が、睦月の顔を覗き込んだ。 ウェーブのかかった栗色のロングヘアに羽飾りの付いた髪飾りを付け、紫色の瞳が睦月を心配そうに見つけてくる。 如月の自室で今度の休みの予定について話し合いをしていたところ、睦月の反応が薄い事を心配した如月が声をかけたのだ。 当の睦月は心あらずといった表情で、やはり如月の呼びかけに反応が遅れてしまう。 「少し疲れがたまってるんじゃない? 顔もなんとなく熱っぽいというか・・・」 「そ、そうかなぁ・・・」 睦月は自分の手の平を額に当ててみる。 「・・・確かに少し温かい気がする・・・けど、これくらいなら大丈夫だよ」 「そう? なら良いのだけれど・・・。・・・あ、話の続きね。この水着なんて睦月ちゃんどうかしら?」 可愛い丸テーブルの上に広げられた、数冊のファッション雑誌。 カラーのページには「今年のトレンド水着」「花柄が流行り」などの言葉が並び、いくつかのモデルの女性の写真に付箋が張られている。 如月はその中の一つ、フリルビキニを着てポーズをとり、目線をこちらに向けてくる女性を指さした。 「うーん・・・そうかな?」 「あらら。この前、こんな感じの水着を着てみたいって言ってたから、何点かピックアップしたのだけれど・・・お気に召さなかったかしら」 久しぶりのお休みを貰えることになった睦月と如月は、一緒に海水浴に着ていく水着について選定がてら消灯時間までお喋りに興じていた。 提督指定の水着が支給されているとはいえ、艦娘と言えど年頃の女の子。流行の水着や、自分好みの水着を着てみたいと考えるのは、当然であった。無論、「いつも海で仕事(出撃)してるのに、わざわざ海水浴に行くの?」なんて言葉は、無粋というものである。 「デリケートゾーンが隠れる可愛いのを選んだつもりだけど・・・、タンキニ(アウターウェアに近い形の水着)とかもあるわよ? ホットパンツも睦月ちゃんに似合うと思うし・・・」 「・・・・・・うーん」 雑誌をペラペラと何度もめくり、眉間にしわを増やす睦月。 それを気に入ったものが見つからないと捉えた如月は、自身のスマートフォンまで投入し検索を始めてしまう。 「あぁっ、何もそこまでしなくてもいいよ如月ちゃん。消灯時間も近いし、後は自分の部屋で考えてみるね」 「・・・わかったわ。ごめんなさいね、ご希望に添えなくて」 少し悔しそうな表情を浮かべる如月から、厳選された資料(最新号のファッション誌数冊)を受け取ると睦月は部屋を後にするのだった。 消灯時間となり、廊下や室内の電気が消された睦月の部屋。 睦月はベッドに潜り込み、備え付けられた小さなライトを点灯して渡された雑誌に目を通した。 (うーん、何かが違うにゃしい・・・) 最新のデザインなのだろうが、どうも心に響かなかった。 ふと思い立ってベッドから降りた睦月は、室内灯を付けずタンスの中を物色し始める。 (・・・あった! 提督指定の水着!) 艤装の故障などで浸水してしまった場合の訓練で使用したっきり、しまったままになっていた所謂スクール水着。潜水艦娘たちは機能的と評価しているが、それ以外については二の次である。 (実際に水着を着てみれば、どんな水着を着たいかイメージが湧くかも・・・) 睦月は寝間着を脱いでその指定の水着を着てみると、姿見鏡の前に立った。 (・・・ダサいにゃしい。特に形が・・・) 身体にピッタリとフィットし、やはり機能的との評価の通り自身の動きを損なわない水着である。だが、やはり睦月は不満を抱く。 以前は気にはならなかったのだが、今改めて自分のスクール水着姿を見てみると、こんな姿を他の子達に晒していたのかと恥ずかしさすら湧いてきたのだった。 (もっとこう・・・なんというか・・・・) だが、その不満点を言葉として表す事が出来なかった。 と、腰に添えられていた両手が不意に動き、骨盤辺りの水着の両端を摘まむとゆっくり上へと引っ張り上げた。当然、自身の股間を覆う布が引っ張られ、秘部に圧迫感を抱く睦月。 (んあっ❤ ・・・って、何してるの私は!?) 手の上昇を止めるが、その両指は水着を摘まんだまま放さなかった。 (こ、こんなこと・・・・・・・・・) そんなおかしなポーズをしたまま、睦月は姿見鏡に魅入った様に動かなくなってしまう。 (・・・・・・・・・) 鏡の中には、スクール水着に身を包んだ自分。 だが、両指で摘み上げられたことで、その水着のVラインは従来のものに比べ角度がキツくなってしまっている。 (・・・・・・・・・ッ! いけないいけない、もう寝なくちゃ!) 明日も早朝から輸送任務の予定があることを思い出し、慌てて寝間着に着替えなおしてベッドに潜り込む睦月。 (・・・やっぱり如月ちゃんが勧めてくれた水着にしよう。如月ちゃんのおすすめなら、間違いないよね) まだ納得のいっていない自分にそう言い聞かせて、睦月は目を閉じた。 ――――――。 ――――。 ――。 「遅せぇな、ちゃっちゃとやれよ!」 「ご、ごめんなさいにゃしいっ!!」 鎮守府にある艦娘出撃用の第3号岸壁上にて、輸送任務部隊旗艦である軽巡洋艦娘の天龍(てんりゅう)が腕組みをしたまま叫んだ。 天龍の前には、艤装を身に着けて整列する駆逐艦娘たち。 そこへ髪の毛が乱れることも構わず走りながら、その列に加わる睦月。肩で息をし、任務前だというのにその額には汗が浮かんでいる。 「お前が遅刻とは珍しいな、どうした?」 天龍は遅刻の理由を睦月に問うた。 「はぁ、はぁ、すみません。ね、寝坊してしまいました!」 「寝坊の原因は?」 天龍は遅刻の原因を「寝坊」、で済ますことはしなかった。 その寝坊の「原因」を理解しなければ、同じく「遅刻」をしてしまうと理解していたからだ。 「あ、えと、いつも通りの時間に就寝したのですが、起きることができませんでした」 その点は睦月も理解してはいたが、どうして時間通りに起床できなかったのか分からなかった。 と、そこへ同じ輸送任務部隊に編成されていた如月が、助け船を出す。 「天龍さん、昨日の夜から睦月ちゃん少し熱っぽい様子でしたので、原因はそれではないでしょうか?」 そう言いながら、如月は他に気づかれない様に睦月へとウインクする。 「熱ぅ? 睦月、そうなのか? 体調不良なら、提督に進言するぞ」 眼帯にオレっ娘、手には刀型の艤装と、近寄りがたいイメージを持たれる場合もある彼女。だがその実、面倒見の良い性格から駆逐艦娘たちからは好かれ、信頼されていた。 今回も寝坊や遅刻を咎めることなく、睦月の体調を心配している辺り、彼女の優しさが受け取れる。 「だ、大丈夫です」 「ふむ・・・」 どうしたものかと少し思考する天龍へ、如月や他の駆逐艦娘たちから「無理はしないほうが良いのではないか」と意見具申が相次いだ。 「・・・そうだな。睦月、今日のところは部屋でゆっくり休んでろ、いいな?」 「・・・はい、分かりました」 旗艦の正式な命令ならば、逆らうことはできない。 睦月は遅刻の末、任務から外されてしまったことに肩を落とす。 「じゃあ睦月ちゃん、行ってくるわね。帰ったら、また昨日の続きをしましょうね❤」 そんな睦月に、如月が優し気に声をかけた。 「如月ちゃん・・・」 「体調管理も大事な仕事よ。私はいつもの元気な睦月ちゃんとお喋りがしたいわ」 どうやら昨日の一件を心配していてくれたようだ。 睦月はそんな如月の気遣いに感謝し、一人岸壁の上で部隊の艦影が水平線の向こうへと消えるまで見送るのだった。 「あ、電秘書艦、おはようございます!」 艤装を返却し自室へ戻る途中で、書類を抱えた秘書艦の電と睦月は出くわした。 鎮守府設立時から司令官を支え続ける彼女に、睦月は背筋を伸ばし挨拶をする。駆逐艦娘たちの指導も担当する軽巡洋艦娘や練習巡洋艦娘らは、初期艦にして秘書艦でもある電に対しては、礼儀正しく接するよう指導していた。睦月もその指導や教えを受けていた為、無意識に背筋を伸ばしている。 「おはようなのです、睦月さん。天龍さんから連絡は受けていますよ、体調がすぐれないのです?」 「はい、申し訳ありません・・・」 体調管理の甘さを謝罪する睦月に、電は優しくフォローを入れる。 「謝らないで下さい、なのです。仕方ないのです。提督もしっかり休んで明日に備えて欲しい、と仰っていました。今日はお休みだと思って、ゆっくりすると良いのです」 「分かりました、それでは部屋で休ませて頂きます」 電に促され、会釈をし自室へ戻る睦月。 (そう・・・、仕方ないのです・・・❤) 睦月を見送る電は微笑みながら、そう呟くのだった。 自室に戻った睦月はベッドに入り横にはなったものの、寝付くことも出来ずにいた。 駆逐艦娘の宿舎と言っても既に課業開始の時間は過ぎているため、話し声などは無論聞こえてこない。遠くにある工廠の作業音が伝わってくる以外は、とても静かだ。 これは今度予定されている大規模作戦の前ということで輸送任務部隊がフルに動いており、それに欠かせない駆逐艦娘の多くが動員されたことで、現在宿舎周辺に艦娘はほとんど残っていないことも要因だった。 そんな誰もいないという状況もあるのか、睦月にとってはいつもは気にならない壁掛け時計の秒針の進む音が、やけに耳に付いた。 (・・・やっぱり寝れないにゃしい) 時計はまだ午前9時を少し過ぎた辺りを指している。 どうしても寝付けなかった睦月は、ベッドで上半身を起こし昨日如月から預けられた雑誌をペラペラとめくり始めた。 こんこん! 「は、はぁい!」 突然のノックの音に驚き、声の裏返る睦月。 「おはよう睦月。話は電さんから聞いたわ」 訪ねてきたのは叢雲だった。 黒インナーに黒タイツ、その上にチューブトップドレス型の白い制服を着て、頭の上には獣耳状のユニットが浮遊している。艶のあるモイストシルバー色の長髪と、ハイヒール型の艤装を履きスラッと伸びた綺麗な脚は、癖毛でまだまだ子供体形の睦月にとって、密かに憧れを抱くほどである。 「叢雲ちゃん、おはようにゃしい」 ドアを閉めベッドに近づいていく叢雲は、上半身を起こした睦月の膝の上にある雑誌に気が付く。 「あら、なにを読んでるの?」 「どうしても寝付けなくて、ちょっと海水浴に着ていく水着を考えてたんだよ」 膝の上に置かれた雑誌を起こし、表紙を叢雲に見せる。 「ふーん・・・」 ベッドの横に積まれたファッション誌の一番上を手に取り、付箋の付いたページをぺらぺらとめくっていく叢雲。 「・・・・・・。ダサいのしかないわね、睦月には似合わないわ」 「え・・・、で、でも・・・如月ちゃんが一生懸命選んでくれたんだけどな」 「・・・でも睦月は気に入っていない、・・・そうでしょ?」 叢雲はそう言うと、雑誌を元の場所に戻した。 「え・・・、あ・・・」 図星だった。 如月が選んでくれていた水着は、どれときめかないのだ。 長い付き合いの如月は睦月の好みについて熟知しており、こういった場合は的確に睦月の好みの物や気に入るものを薦めてきていた。だが、今回は睦月好みのものがないのである。 「睦月にはこんなのよりも、もっとお似合いの水着があるわ❤」 「え?」 そして睦月に顔を近づけて、片方の頬に触れてくる。 「え? え? む、叢雲ちゃん・・・?!」 整った顔立ちに、甘い香りはフレグランスだろうか。まじかに迫る叢雲の顔は、挑発的ともとれる表情で睦月を見つめてくる。 同じ駆逐艦娘でありながら、大人の色香を纏った叢雲の身体。睦月は目を逸らす事が出来なかった。 「部屋に居ても退屈でしょ? 今から“いつものトレーニング”に、私と行かない?」 睦月の耳元で囁かれた「キーワード」。その言葉を聞いた途端、睦月の瞳からスゥっと光が消える。 「もちろん参加、するでしょ❤」 「・・・はい、是非参加させて頂きます」 睦月はそう口にするとベッドから降り、部屋の洋服ダンスの奥に隠された“ある物”を手にする。それがそこに隠されているなど、睦月自身知らなかった。だが、今は知っていた。 それを手に睦月は叢雲と共に自室を後にするのだった。 ――――――。 ――――。 ――。 「三人とも以前よりハイグレポーズが上達していて、大変素晴らしいわ❤ 動作速度もハイグレコールも完璧❤ ハイグレ魔王様もパンスト兵様も、満足されていることでしょう・・・❤」 叢雲は、股間から愛液を滴り落とす睦月、皐月、三日月ら三人のハイグレ人間たちに称賛を送った。 その手には、今度の作戦資料や部外秘のディスクなどが握られている。 (ふふふ❤ 深層心理へのハイグレ洗脳そのものは、完璧なようね・・・❤) 『敵を欺くなら、まず味方から』 そんな地球の諺があるが、更に自分自身をも欺こうというのが、叢雲の主人であるパンスト兵の作戦だった。 先日、同期のパンスト兵が修理部品と一緒にこの星へ持ち込んだ、試作洗脳銃。 これはパンスト兵のさらに上、幹部でもあるハラマキレディースらが主導となって開発が進められた試作銃で、主に洗脳者をスリーパー(スパイ)への転向を目的としたものである。 洗脳されたハイグレ人間が未洗脳者のふりをして行動すると、どうしてもボロが出てしまう可能性がある。だがこの試作銃は洗脳者の深層心理のみを洗脳し、そこに従来の人格を改めて上書きしてしまうというもので、洗脳された本人も洗脳されたことに気づく事が出来ない。 だが、命令には忠実に行動し、予め指示された情報収集等を行う。 そして、指定した特定のキーワードによってのみ洗脳状態に戻り、洗脳活動や破壊活動に従事するのである。 先日の特別なトレーニングと称した洗脳会で睦月、皐月、三日月の三人の浴びた洗脳光線は、この試作銃のものであった。 そしてハイグレ魔王とパンスト兵への忠誠、ハイグレの快楽を刻み込まれ、その上に従来の人格を上書きされ日常生活に戻っていたのだった。 「「「ありがとうございます❤ 全てはハイグレ魔王様の為に❤ ハイグレ❤ ハイグレ❤ ハイグレッ❤」」」 賛辞を送られた側の睦月、皐月、三日月の三人も、絶頂の余韻でフラフラになりながらもハイグレで返す。 叢雲が手にしている資料等は、彼女らが日々の任務や訓練、会議等で触れる機会があった機密性の高いもの。 それがここにあるということは、三人が日常の中で無意識に命令を遂行していた証しだった。 「ところで睦月。あなた水着の雑誌を見ていたようだけれど、ハイレグ水着以外に着たいものがあるのかしら?」 不意に叢雲がハイグレポーズを繰り返す睦月に問うた。 ハイグレ人間にとってハイレグ水着は神聖な制服であり、ハイグレ魔王への忠誠の証でもある。 それ以外の、ましてやローライズな水着など以ての外。逆に忌み嫌う存在でもあり、未洗脳者と同じ水着になることは、ハイグレ人間にとっては嫌悪感すら抱くのである。 「いいえ! あんな低俗でダサい水着なんて着たくありません! あれは如月ちゃんが無理やり薦めてきたので、仕方なく受け取っただけにゃしい! ハイグレ人間が身に着けるのは、このハイレグ水着のみ❤ ハイグレ魔王様への忠誠の証しにして、ハイグレ人間である睦月が唯一着用することの許された、神聖な水着にゃしい❤❤」 「んふふ❤ よろしい❤ ・・・それじゃあ次は、それぞれペアとなって奉仕の訓練です❤ 久しぶりに四人揃ったんですものね❤ 睦月は私と、皐月は三日月とペアになって頂戴❤」 命令に忠実なハイグレ人間たちには褒美を、と叢雲はより実践に近い訓練、という名の淫靡な宴を開始することにした。 「「「ハイグレ❤ ハイグレ❤ ハイグレ❤ 」」」 命じられる側のハイグレ人間らも、これから行われる行為を想像してか顔は再び赤く染まる。 「自分だけが気持ちよくならない様に、お互いに相手の事を意識しすることを心掛けなさい❤」 そう言いながら叢雲は睦月の後ろに回ると、その両腕を睦月の身体に絡め始める。 目の前で早速始まったレズセックスに、皐月と三日月はますます顔を赤くしてしまう。 「くちゅ❤ 二人共❤ これは訓練なのだから、モタモタしていてはだめ❤ パンスト兵様の他に、女性幹部の方々への奉仕も、立派なハイグレ人間の役目だって言ったでしょう❤」 睦月の細い首を舌で舐めながら、叢雲は立ったままの二人にその先を促す。 叢雲を相手にした愛撫による奉仕訓練は何度か行っていたが、皐月も三日月も互いに奉仕し合うのは今回が初めてだった。 「さ、皐月ちゃん・・・❤」 「三日月・・・❤」 立ったままお互いの腰に手を回し、身体を密着させていく皐月と三日月。 凹凸の少ない、まだまだ未熟な身体は胸元からお腹、そして股間がすんなり密着していく。 「んあっ❤」 「ひゃあ❤」 敏感になっている身体は、その刺激すら快楽と受け止めてしまう。 密着した身体が擦れる度に水着がキュ!キュ!と鳴き、二人が濃厚なベロチューを始めるまでそう時間はかからなかった。 「くすくす❤ 二人共やればできるじゃない❤ んっ❤」 そんな二人の横で、叢雲と睦月は頭の位置が互い違いになる様に寝っ転がる、所謂シックスナインの体位となってお互いの性器の愛撫を始めていた。 (イイなぁ叢雲ちゃん・・・、パンスト兵様に抱いて頂けて・・・) そんな中、恥骨部分のハイレグ水着を横にずらし、叢雲の女性器への愛撫を行う睦月は、その色素沈着し始めているヒダを舌で転がしながら羨ましく思った。 世の男性の中には女性に処女性を求める者も少なくない様だが、女のハイグレ人間にしてみれば、どれだけパンスト兵へ奉仕したかは一種のステータスである。以前の訓練で叢雲の相手をしたとき比べ、綺麗だったまんこが今回は少し黒ずみ、ヒダも少々だらしなくなってしまっていることに気づいた睦月は、叢雲に羨望の眼差しを向けるのだった。 「ほら睦月❤ しっかり奉仕なさい❤」 奉仕が単調になっていることに気づいた叢雲は、睦月の勃起したクリトリスを指で軽く弾く。 「ひゃ❤ ご、ごめんなさい叢雲ちゃん❤」 びくりと身体を震わせた睦月は、改めて奉仕に集中するよう心掛ける。 (睦月はまだ未熟なハイグレ人間にゃしい。だから、いつか、いつか❤ パンスト兵様や幹部の方々のお相手をする際に粗相をしない様に❤ 頑張るにゃしい❤) 主人に奉仕する自分の姿を想像し、睦月の身体は直ぐに熱くなり、秘部は水気を多くする。 そして目の前の叢雲のマンコに自分たちの主人の姿を重ね、濃厚な愛撫を再開するのだった。 ――――――。 ――――。 ――。 「・・・やはり洗脳後の人格の上書きの際に、少々ムラが生じているようなのです」 ピンクのハイレグ水着を着用し、試作洗脳銃の運用についての報告を行うハイグレ人間電。 「ふむ・・・体調の異変や嗜好の変化は、確かに問題だな。まぁ試作品だからな、しょうがあるまい」 隠れ家としている元ラブホテルの部屋。 ソファに腰かけ、提出されたレポートに目を通すパンスト兵。そんな彼の下では、やはりハイグレ人間叢雲と漣が彼の雄の象徴へと奉仕を行っている。 「ところでパンスト兵様、被験者の三人の処遇はどうされますか?」 「今度三人ともちゃんと洗脳銃で洗脳してあげてくれ。中途半端な状態は可哀想だからな」 「お優しいパンスト兵様の采配に、感謝するのです! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」 ある意味、不完全な洗脳状態である元睦月型の三人のことを案じていた電の表情が、パンスト兵の言葉でぱぁっと明るくなる。そしてハイグレポーズを繰り返し、主人の優しさに感謝の意を捧げるのだった。 「・・・それと、次の作戦フェイズへの移行の許可が下りた。もう少々手駒が増えたら、次の段階へと移る。色々と忙しくなるぞ」 「ハイグレ! すべてはパンスト兵様の、そしてハイグレ魔王様の為に! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」 ハイグレ魔王による支配。 そんな理想郷へと確実に進んでいることに、ハイグレ人間電は心を躍らせずにはいられなかった。 ――――――。 ――――。 ――。 「似合っているわ、睦月ちゃん」 「ありがとう如月ちゃん。この水着、とっても可愛いにゃしい」 フリフリが付いた緑色のビキニタイプの水着を試着し、如月の前でくるりと一回転する睦月。 消灯までの自由時間、如月の自室にて睦月と如月の二人だけの水着試着会が行われていた。 「うふふ、私はこれよ!」 如月の手にした自分用の水着は背中が大胆に開いたもので、可愛らしさよりは異性へのアピールに重きを置いたデザインの水着であった。 「これで司令官も・・・ふふふ♪」 「わぁ・・・大胆なのを選んだねぇ」 「んふふ♪ 今年は攻めてみたわ♪ 」 それに身を包んだ自分に司令官はどんな反応をするのか想像し、嬉しそうに如月は微笑んだ。 「・・・ところで如月ちゃん。実は如月ちゃんにピッタリだと思う水着が用意してあるにゃしい」 「え、え?! あら、本当? 嬉しいわ」 思わぬサプライズに、驚きを隠さない如月。 「いつも睦月の為に気を使ってもらっちゃってるし、この前も心配かけちゃったから、そのお詫びも兼ねて受け取って欲しいな❤」 一方の睦月は、持参していたポーチをま探り始める。 どんな水着が出てくるのか、と如月は待ち遠しそうにそれを見守るが、睦月が取り出したのは玩具の光線銃らしき物だった。 直後、その光線銃から眩いピンク色の光が放たれる。夜間であり窓にはカーテンがされていたことで、その光が外に漏れることはなく、誰も如月の部屋の異変に気付くことはなかった。 こうして新たにハイグレ人間へと転向した睦月ら三人は、ハイグレ魔王の崇高な目的の尖兵となり、そして新たなハイグレ人間を生み出す触手として暗躍することになるのだった・・・。 |
冬みかん
2017年07月16日(日) 01時30分10秒 公開 ■この作品の著作権は冬みかんさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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新作お疲れ様です。 遂に鎮守府内での洗脳に乗り出したばかりか、現地調達のスパイ活動まで画策してしまうとはパンスト兵恐るべし……。 無意識内でハイレグ嗜好を植え付けられた少女達の心情がリアルに描かれていて、とてもエロかったですよ。 特に、姿見の前で自ら吊り上げなんて、想像しただけで股間へ手が伸びて……。 一人ひとりの個性を存分に出しながら、着実に展開を進めていく今後も楽しみに待っております。 |
牙蓮 | ■2017-07-22 22:34:15 | 38.117.168.203.megaegg.ne.jp | |
執筆お疲れ様です!! 続き、首を長くしてお待ちしておりました〜! 睦月達が無意識に、ハイグレに侵食されていく感じが 大変エロくてたまりません!! そして、叢雲様の完全に堕ちた感が伝わるのもGOOD!! 読めば読むほど、続きが待ち遠しくなってしまいます(*''▽'') |
008900 | ■2017-07-20 22:17:45 | softbank221079234150.bbtec.net | |
執筆お疲れ様です! 深層心理を洗脳するのはスパイにするのに大変便利ですね! 叢雲がすっかり淫乱ハイグレ人間に成り下がっているのも凄く興奮します! |
満足 | ■2017-07-16 15:10:29 | om126211035190.13.openmobile.ne.jp |
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