目指せ!!ハイグレ理想郷!!!番外夏休み【18禁】
作者コメント・・・今回は密かに応援さんのコメントを参考に書きました。ネタ提供ありがとうございます!

・当作品は18禁です。

・当作品には現実には犯罪となるシーンがあります。絶対にマネしないでください。

・当作品は完成した部分から投稿する追記方式で書いていきます。7月26日より連載開始しました。

・出来ればコメントへの協力よろしくお願いいたします。

・パスワード忘れで編集が出来なくなったので、10月5日再投稿いたします。




 この世界、ハイグレハーレムにも季節はある。すなわち、私たちが元々いた世界、現実の日本と同じく春夏秋冬の四季だ。春には桜が咲き、夏にはセミが鳴き、秋にはススキの葉が揺れ、冬には雪がチラつく。

 もっとも私や佐藤、浩君のようにハイグレハーレムの主たる人間は、季節のたびに衣替えが必要だけど、私たちが囲っているハーレムのハイグレ人間たちは、ハイグレ人間になった時に、ハイレグだけで様々な環境に適応できる肉体に強化されているので、四季通して基本ハイレグだけで生きていける。

 とは言え、ハイグレ人間になっているとはいえ、ハイグレ人間として必要な部分以外の意識は基本的に人間時代のそのままだから、彼らも季節を感じる。

 そして、子供たちにとってはやはり夏と言うのは特別なイベントの季節らしい。

 その日私と佐藤、そして浩君は定期的に開いているハーレムのマスターとしての会合を開いていた。半分くらいはお互いのイチャラブ自慢だけど、もう半分はスゴク真面目な話だ。

 この世界の拡張予定とか、ハーレムに加わった新しいハイレグ人間についての報告とか、マスター希望者の受け入れについての決定とか、そして住環境はじめハイグレ人間たちからの要望の汲み上げと、それに対する対処とか、やることは色々ある。

 そしてハイグレ人間たちからの要望のところで、この日は珍しいメンバーから要望が出された。

「おや?子供たちだけでどうしたんだい?」

 やって来たのは僕の義理の子供にして、ハイグレ男の娘のケイに、奥さんのキヨミちゃん。そして浩君のハーレムの一員であるアキホちゃんだった。つまり、子供たちだけでやってきた。

 これまでになかったことだ。子供たちも自分の意見を口にする権利はあるけど、普通はそれぞれのハーレム内で処理できる問題で、この世界全体のことを決めるこの会合に来ることはなかった。

「パパ〜せっかく夏休みなんだから、海行きたい!」

「私は花火大会したい!」

「せめてどこか連れてけ〜!」

 ハハ〜ン。学校が夏休みに入ったから、夏休みらしいことをしたいということか。

 ハイグレ人間の子供たちは、ハイグレ人間になった段階で肉体が強化される。だからハイレグ一枚で大抵の環境は生きて行けるし、ハイグレセックスして子供を宿しても、無事に産むことだってできる。

 とは言え、根はやはり子供。こう言うことも言いたくなるだろうな。

 と言うわけで、早速ハーレムのマスターによる話し合い。

「旅行に連れて行くのはいいとしても、外の世界(現実世界)は危ないですよね?この世界に海作ってあげて、他のイベントもしてあげればいいんじゃないですか?」

 と浩君が至極真っ当な意見を口にする。現実世界でハイグレ人間は目立つし、下手すると捕まる。だったら佐藤の技術でこの世界内に留めるのが無難だろうな。ところが、当の佐藤が渋い顔をした。

「海を作るのはいいけど、そうなるとこの世界を大きく作り直すことになるからね、1〜2カ月は時間貰わないと無理だよ」

「ええ〜。それじゃあ、夏終わっちゃうよ〜」

 当たり前だけど、ケイが文句を言う。

「それよりか外の世界(現実世界)に行った方が手っ取り早いよ。探せば離島とか地方とかで、人がほとんどいない場所を見つけ出せるだろ。万が一見つかっても、記憶消去使えばなんとかなるだろうし」

 佐藤は逆に外の世界へ行く方を提案してきた。

「佐藤さんがそう言うなら、いいですけど」

 基本この世界の謎技術は佐藤一人に任せきっている。浩君も佐藤が大丈夫と言うなら、賛成に回った。

「私も佐藤がそう言うなら外の世界でもいいよ。じゃあ、とりあえず外の世界に旅行に行くでいいな」

「異議なし」

「おう」

「「「やった!」」」

 はしゃぐ子供たち。うんうん。ハイグレ人間だろうと、子供の笑顔はいいものだ。

「場所とかは一任していいか?」

「ああ、適当に見繕っておくよ」

 このあたちは佐藤に任せるのが無難だろう。

「次に誰が行くかですね」

 浩君が変なことを言う。ここは大人で人間である私たち以外、誰が引率するというんだ?

「何で?私たち3人で行けばいいじゃないか」

「でも、そうなるとハーレム空っぽにしちゃいますよ?皆怒りません?それに妊娠している人もいますし」

 確かに。この世界のマスター全員がいなくなったことはないからな。そして、3人とも自分のハイグレ人間とやることはやっているから、妊娠した人がちらほら出てきた。

 確かに一理ある意見だ。

「医者も看護師もいるし、それにハイグレ人間とは言え皆大人だ。2〜3日なら大丈夫じゃないか?それに、万が一があってもすぐに戻れるし」

 対して、佐藤の方はその点楽観的だった。

「それはそうですけど。とりあえず、皆の意見も聞いた方が」

 浩君の意見に、佐藤は渋い顔で反論する。

「いや、それやると絶対に「私も行きたい!」とか言って逆に火種になるし、不公平感が生まれる。彼女たちには悪いが、今回は我慢してもらった方が無難だ」

 すると、浩君がビクッとする。ハーレムのハイグレ人間たちは、良くて忠実、悪い言い方すると狂信的な部分あるからな。特に浩君のところは、その傾向強いみたいだし。

「わ、わかりました。佐藤さんの意見に賛成します」

「田中は?」

「それでいいよ」

「よし決まりだな。皆待ってろよ、海に連れて行ってあげるからな」

「「「わ〜い!!!」

 佐藤の言葉に喜ぶ子供たち。やれやれだよ。




「わ〜!海だ!!」

「早く泳ぎたい!」

 ケイとキヨミちゃんがキャッキャと声を上げている。

「こら〜、2人とも。まずは宿に行って荷物降ろすよ。海はその後ね」

 はしゃぐ2人を諫めながら、私たちは今日お世話になる宿に向かう。

「にしても佐藤、いい場所見つけたな」

「ああ、穴場スポットらしいぞ」

 佐藤が見つけたのは、とある地方の海岸だった。

「ここは最寄駅からバスか車で2時間近く掛かって、しかもその道も細い県道1本しかないから、観光客もほとんど来ないんだ。この集落自体、過疎化が進んで今日行く民宿以外に数軒しか住んでないんだと」

「よくその民宿潰れずにやってるな」

 逆に感心してしまう。

「ほとんど趣味でやってるんだと」

 そんなことを話し合ってるうちに、件の民宿に到着した。いかにも昭和の作りの木造の2階建て。ただ手入れは行き届いているようだ。

「すいませ〜ん。予約した佐藤ですけど」

「は〜い。ようこそいらっしゃいました。まあまあ、こんな若い人とカワイイお客さんなんて、久々ですわ」

 と、出てきたのは腰が曲がっている御婆さんだった。

「「「お世話になります」」」

 私たちが頭をさげると。

「「「こんにちは!!」」」

 子供たちもちゃんと会釈。よしよし。

「では、お部屋に案内しますね」

 私たちは御婆さんの案内で、今日から泊まる部屋に向かった。




「うわ〜、広い!!」

 僕とキヨミが案内されたのは、大きな部屋だった。

「見て見てケイ、窓から海が見えるよ!」

「うわ〜!本当だ!」

 キヨミの言う通り、窓からは海が見えた。

「じゃあ、2人とも。15分後に海に行くからな。準備しておけよ」

「「は〜い!!」」

 パパはそう言うと扉を閉める。パパと佐藤のおじさんは1階で、浩お兄ちゃんとアキホお姉ちゃんは隣の部屋。

 御婆さんが言うには「他にお客さんもいないから」て。

「じゃあ、海行く準備しよ」

「ねえねえケイ。その前にさ・・・ちょっとハイグレしようよ」

 キヨミがモジモジしながら言う。そう言えば、朝からしてなかったっけ。

「でも大丈夫?」

 パパたちからは、絶対に普通に人にハイグレ人間とバレてはいけないと言われてるから。

「大丈夫でしょ。扉も閉めたし、お婆さんも下に行っちゃったみたいだから」

「う〜ん・・・そうだね。じゃあ、やろっか」

 僕は着てきたワンピースを頭から脱ぎ捨てる。一方キヨミは、シャツを脱いで、スカートのホックを外して床に落とす。

 今日は僕が赤、キヨミが黄色のハイレグだ。

 僕たちは脚を広げて腰を落として、手を添えて。

「「ハイグレ!」」

 ハイグレをした。向こうじゃ毎日何度もやってるから、別段何も思わないけど、こうして何時間もやらずに、しかも隠れるようにすると、自分が改めてハイグレ人間なんだなと思う。

「「ハイグレ!ハイグレ!」」

 あ〜ん。久々にやったせいで、何だかいつもより気持ちいい。

「「ハイグレ!ハイグレ!」」

 おちんちん、勃っちゃいそう。あ、キヨミも顔赤くしてる。

「ハイグレ!キヨミ〜」

「ハイグレ!ケイ〜」

 僕たちはいつものように、抱き合おうとした。

「こら〜!!」

 突然乱入してきたアキホお姉ちゃんにはたかれました。

「「痛い〜」」

 キヨミと一緒に頭を押さえる。

「15分後には行くって言ったのに、何やってるんだよ!おまけに発情しやがって!」

「「ごめんなさい」」

 いけない。ハイグレに夢中になって、時間のこと忘れてた。

「そう言うのは海行ってからにしろ!ほら、さっさと準備!もう浩たちは準備終わってるんだぞ」

「「は〜い」」

 僕とキヨミは慌てて海に行く準備をした。



「海だ〜!」

「キャ〜!」

 ケイとキヨミが燥いでいる。まったく、さっきはハイグレに熱中して海のこと何か忘れてたくせに。調子のいい奴ら。

 俺たちは旅館から歩いて10分くらいの砂浜にやってきた。俺たち以外誰もいなくて、貸切だ。これなら思いっきり人の目気にせずに遊べるな。

「それじゃあ皆。とりあえず、4時になったら集合ね。それぞれ好きに遊んでもいいけど、くれぐれも渡した腕時計は外さないことと、人に見られないようにね。見られたらすぐ連絡するように」

「「「は〜い!!」」」

 海に入る前に、俺たちは佐藤の兄ちゃんから腕時計を渡された。何でも完全防水で、発信機付きだから、俺たちが流されてもすぐに発見できるらしい。

「それじゃあ、楽しんでおいで」

「よっしゃ!」

 田中の兄ちゃんの言葉に、俺は今日着てきたシャツとショートパンツを脱ぎ捨てた。

「はあ。この格好の方が自然になっちまうなんてな。ハイグレ!ハイグレ!」

 今日着てる紫のハイレグをピンと引っ張てから、極自然にハイグレポーズをとる。。ハイグレ人間にされちまったせいで、ハイグレ無しじゃ生きていけなくなっちまった。

「アハハハ。本当ごめん」

 と、俺の声が聞こえたのか隣に寄ってきた浩が謝る。たく。

「あのさ、浩。お前は仮にも俺のハイグレマスターなんだから、そうやってすぐ謝るなよ」

 優しいのはいいんだけど、俺をハイグレにしたんだから、もう少し堂々として欲しい。まったく、夜はあんなに激しいクセに。

「本当、ごめん」

「だ・か・ら・・・もういいや。ほら、一緒に遊ぼうぜ」

「いいぞ。どっちが多く当てるか勝負だ」

 俺たちの手にはハイグレ光線銃・・・じゃなくて水鉄砲が抱えられている。今日はこれを使って、浩と思いっきり遊ぶんだ。

「それ!」

「うお!?やったね!そりゃそりゃ!」

「わ!?お返しだ!」

 こんな感じで、俺は俺の御主人様と夕方まで水遊びを楽しんだ。



「う〜ん・・・平和な光景だ」

 俺は持って来たデッキチェアに寝そべりながら、冷たい飲み物を飲んでまったりしている。

 少し向こうでは浩君がアキホちゃんと、水鉄砲を持って水遊びをしている。

 ケイ君とキヨミちゃんの姿が見えないけど、今のところ端末に異常は表示されてないから、心配いらないだろう。2人とも、ハイグレ人間になってるし。

「佐藤は泳がないのか?」

「今さら海に入って喜ぶ年頃じゃないし。それ言ったらお前だって」

「まあな」

 俺の横では田中の奴が、同じようにデッキチェアに寝転んでいる。

「今思い返すと、こんなのんびりまったりした時間久しぶりだな」

「ああ、ハーレムじゃ一人きりの時間は中々作れないし」

 田中も俺も、それぞれハイグレ人間に対する趣向は違うが、ハーレムの主であることは同じ。つまり、それぞれ複数のハイグレ人間を囲っている。

 美女や男の娘に囲まれ、自分の好きなように出来るのは、ある種男にとって天国みたいなものだけど、一方で義務も発生する。

 俺たちはハーレムの主として、囲ったハイグレ人間たちを幸せにするという義務だ。これはハーレムを作る前に、田中と決めた大原則だ。いや、確かに女の子や男の娘をハイグレ洗脳して自分たちの物にするって時点で、アウト中のアウトであるが、一方で悪の組織みたいに使い捨てや駒としか見ないようなところまで、自分たちを堕とす気もない。

 そう言うわけで、俺たちはハーレムのマスターとして、ハイグレ人間たちにやさしくするわけだけど、結果的に四六時中彼らと一緒にいることになるので、一人きりの時間など早々もてない。

「久々に独身貴族時代のことでも思い出しながら、のんびりしようや」

「だな・・・ところで、ケイとキヨミちゃんはどこ行った?」

 キョロキョロする田中。俺は端末を操作して、2人の位置を確認する。

「2人ともあの沖合の島にいるぞ」

 数km沖合に小さな島がある。2人の生体反応はそこから出ていた。

「さすがはハイグレ人間。子供の体であそこまで泳ぎ切るなんてな」

 田中が感嘆の声を上げている。改めてハイグレ人間化の効果を実感しているようだ。

「俺の作った光線銃だからな。時間は限られるけど、水の中で息も出来るし、冬山に昇っても凍傷一つ負わないぞ」

 俺の渾身の一作だ。しかし、そろそろ他の機能も考えるかな〜

 俺は新しいハイグレ光線銃の機能について、頭をめぐらせた。



「着いた〜」

「思ったより早く着けたね」

 私とケイは、砂浜から見えていた島まで泳いできた。私もケイもハイグレ人間だから、ここまで泳いでも全然疲れない。

 うん、やっぱりハイグレ人間てスゴイや。

「じゃあ、島に着いた記念に」

 ケイが脚を広げて腰を落とした。

「うん」

 私も同じようにする。

「せーの」

「「ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」」

 記念にハイグレをする。ここなら人も見てないし、思いっきりハイグレポーズをとってもいいよね。

「「ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」」

 旅館じゃアキホお姉ちゃんに止められちゃったから、その分までしっかりハイグレしたい。

「「ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」」

 ケイを見ると、ケイもとっても嬉しそうにハイグレしてる。女の子みたいな顔が、いつも以上に可愛く見える。ハイグレするその姿も、とっても可愛い。

 そう言えば・・・

 私はそれを思い出して、お股のあたりが切なくなってくるのを感じた。

「ハイグレ・・・そうだ!」

「ハイグレ・・・どうしたの?キヨミ」

 急にハイグレをやめたから、ケイがちょっとびっくりしてる。でも、そんなことよりも。

「ケイ・・・エッチしよ」

「え?ここで、こんな時間に?」

「だって今日の夜は出来ないんだもん。大丈夫だって、ここなら誰も見てないよ」

 私とケイは恋人。だから毎晩のようにエッチしてる。だけど今日は外の世界で人間にバレちゃうといけないから、夜にエッチをしちゃダメて田中や佐藤のおじさんたちにキツク言われちゃってる。

 でも、ケイのハイグレ見てたらやっぱりケイとエッチしたい。

 それに・・・

「それに、ケイもしたいでしょ?エッチ」

 ケイのハイレグの下の方、生地に包まれた小さなオチンチンが少し膨らんいた。

「・・・うん、したい」

「正直でよろしい。じゃあ、しよう」

「うん。でも、念のためにこっちでしよう」

「わかった」

 私はケイに言われた通り、岩陰に移動した。確かに、これならもっと目に付かないね。

 と言うわけで、レッツセックス!

「「・・・」」

 私たちは御互いに見つめ合う。ふふ、まるで女の子の様な、お人形さんみたいな顔。全然見飽きないし、食べちゃいたくなる。
 
 私たちはいつもどおり、まずはキスから始める。

「「うん・・・う〜ん・・・うむむ」」

 ケイの唇柔らかい〜それに、ベロが絡まるの気持ちいい〜

 これだけで体が熱くなって、お股のあたりがじんわりしてくる。ケイのおちんちんも、熱く硬くなっちゃってる。

 私はケイの体をさっきよりも強く抱きしめた。そしたら脚の力が抜けて、私たちは地面に寝転がっちゃった。ケイが私の体に覆いかぶさってる。

「ケイ〜」

「キヨミ〜」

 ケイの手が私のオッパイに伸びてきた。

「やん・・・」

 私の小さなオッパイを、ケイは優しく揉んでくる。気持ち良さに、口からエッチな声が出ちゃう〜それに、お股もさっきよりグショグショになってる。

 ケイの小さなおちんちんも、カチカチになってるみたい。

「ケイ、きて」

「うん、キヨミ」

 私たちの心が通じ合った時。

「ああん!」

 私のお股の中に、ケイのオチンチンが入ってきた。そして私は腰をフリフリする。見れば、ケイも同じように腰を動かしてる。

「キヨミ、いくよ!」

「うん・・・ああ!」

 私のお腹の中に、温かいケイのが入ってくる・・・ああ、やっぱりハイグレセックス最高だよ!!

 オチンチンを抜いたケイもとっても気持ちよさそうな顔をしてる。

 その後私たちは、もう1回ハイグレセックスをした。



 モニターに映るケイ君とキヨミちゃんの光点が重なり合ってるのを見て、俺はやれやれと頭を振る。

「若いのに盛んだな、あの2人も」

「ハイグレ人間は幼児でもセックスも妊娠も可能だから、いいんじゃないの?」

 と、お気楽なことを言ってくる佐藤。

「そりゃそうだけどさ、もしこれで子供生まれたらお前義理とは言え爺さんだぞ」

 と、茶化してみるが。

「可愛いハイグレな孫なら上等だって」

 全く気にしていない。まあ、確かに可愛ければ子供だろうが孫だろうが関係ないか。

「違いない・・・ところで、夜だけど今日は花火大会だろ?一応これだけ用意したけど・・・」

 ハイグレ人間にとって日常茶飯事なことは置いといて、頭を切り替えた俺は佐藤と今日の夜以降の予定を再度確認していった。



「あ〜、楽しかった」

 僕はアキホとの水遊びを終えて、砂浜に上がった。途中昼食を挟んで、ずっと遊びっ放しだった。

 かなり疲れたけど、アキホの嬉しそうな笑顔を見れば、それも吹き飛ぶ。

「満足した?」

「ああ。ありがとうな、御主人様」

 屈託のない笑み。思わず見惚れてしまう。

「その笑顔も可愛いよ、アキホ」

 すると。

「い、いきなりそう言うこと言うなよな」

 恥ずかしそうに顔を赤らめて、視線を泳がせる。その姿もまた可愛い。成り行きで彼女とはハイグレ人間とその主人と言う関係になり、セックスも何度かしたけど、こんな姿見たことない。

 うん、来て良かった。

 と今回の旅行について改めて思いを馳せていたその時だった。

「うん?」

「どうしたのアキホ?」

「いや、今あそこに誰かいたような?」

「え!?」

 アキホの言った方向を見るけど、誰もいない。

「本当に誰かいたの?」

「う〜ん・・・見間違いかな?」

 見間違いだったらいいけど・・・とりあえず、佐藤さんと田中さんには報告しておくか。



「ただいま戻りました」

「あらお帰りなさい皆様。どうでしたか?海は」

 旅館に戻ると女将さんが出迎えてくれた。

「おかげで楽しめました。夜今度は花火をしに行く予定です」

「でしたら、廃校になった小学校の校庭を使うといいですよ。浜までまた行くのは面倒でしょう?」

 女将さんが耳寄りな情報をくれた。また海岸まで行くつもりだったけど、より安全な場所があるならそれに越したことはない。

 早速佐藤と浩君と計画の練り直しを・・・

「うん?」

 私は女将さんの後ろに、見覚えのない人影を見つけた。

「あの子は?」

「ああ。私の孫です。昼間は外に遊びに行っておってですね。これ庵、こっちに来てお客様たちに挨拶をし」

 その子は女将さんに呼ばれて、私たちの前に出てきた。

「庵です。こんにちは」

「はい、こんにちは」

 と挨拶したところで、私はもしかしてさっきアキホちゃんが見たのは、外に遊びに行ってたこの子だったのでは?と直感的に思った。だって、明らかにアキホちゃんやケイやキヨミちゃんへの視線がおかしい。

 ま、子供なら見られていてもそう問題ないか。

「では皆さん、もう少ししたら夕食です。それまでシャワーでも浴びるなりして、休憩していてください」

「ありがとうございます。女将さん」



「ここがその廃校か・・・うんうん。いい雰囲気だな」

 俺は、急遽変更した花火をする場所、廃校となった小学校にやってきた。廃校と言ってもグラウンドも校舎も体育館もしっかり残っている。

 田中や浩君と計画した通り、花火大会後の肝試しの会場にピッタリだ。

「だったら善は急げだ」

 肝試しと言ってもただの肝試しじゃ意味はない。ハイグレ人間が楽しめる肝試しにしないとな。

 俺は予め借りてきた(肝試しをしたいと言ったら町の人が貸してくれた。決して盗んだわけじゃない)鍵を使って校舎内に入り、肝試しのセッティングをする。早めにしないと、皆来ちまうからね。



「と言うわけで、花火大会後のお楽しみ、肝試し大会だ!」

「よっしゃ!」

「うう。やだな」

「楽しみ」

 うん、見事に反応分かれたね。嬉しそうなのはアキホとキヨミちゃんで、怖がっているのはケイ君だ。

「おいおい、ケイ。これくらいで怖がってどうする」

 義父である田中さんも笑ってるぞ。

「だ、だって」

「全く情けないわね」

「そうよ。男の子でしょ!」

「男の娘だもん!」

 アキホとキヨミちゃんに責められて、上手いこと言い訳するケイ君。まあ、それで逃げられるわけじゃないけど。

「よし、じゃあルールを説明するぞ。ルールは簡単だ。この校舎の一番奥の教室に置いてあるカードを取って来る。それだけだ。ただし、そこに着くまでと帰り道には様々なお題やトラップが仕掛けられているから、それを全部クリアしてゴールだ」

「お題とかトラップって何?」

「それ言ったら面白くないだろ。秘密だ秘密」

 アキホの質問に、笑って返す佐藤さん。ま、普通そうだよね。

「とにかく、そう言うわけだから。ほれ、順番はくじ引きだからくじ引けくじ」

 で、くじ引きの結果は。

 1 キヨミちゃん 2 アキホ 3 ケイ君

 となった。ちなみに僕たちハイグレマスター陣は見てるだけだ。

「じゃあ、キヨミから行ってらっしゃい!」

「行ってきま〜す!」

 やれやれ。これから待ち受けていることも知らないで。楽しそうに行ったね、キヨミちゃん。出てくるときはどんな顔をしてるやら。




「うう〜。やっぱり怖いよ〜」

 僕は懐中電灯の灯を頼りに、真っ暗な学校の中を歩いていた。夜の学校がこんなに怖いなんて!

 楽しめるキヨミやアキホお姉ちゃんの気が知れない。

「ええと・・・ここでハイグレを2回する・・・ハイグレ!ハイグレ!」

 佐藤さんが仕掛けたお題を見つけて、僕はハイグレを2回した。ハイグレをすると、何だか落ち着く。

 ハイグレをし終わると、置いてある箱の蓋が開いた。僕は中に入ってるカードを取り出した。

「これで6枚目・・・あと1つだね。早く終わらせよう」

 ガサッ!

 その時、僕の後ろから物音がした。

「え・・・」

 思わず振り返って懐中電灯で照らすけど、誰もいない・・・でも、確かに誰かの気配がした。

「だ、誰!?キヨミ?アキホお姉ちゃん?パパ?佐藤さん?浩お兄ちゃん?」

 怖い・・・でも、次のチェックポイント行くには、こっちに行かなきゃいけないし。

 僕は勇気を振り絞って、ゆっくり一歩ずつ前に進んだ。

 その時。

「?・・・・ヒャアアア!?」

 僕は見た、教室の中に動いた小さな不気味な影に。思わず声を上げちゃった。

 でも。

「わあああ!?」

 影の方も声を上げた・・・アレ?この声どこかで?

 僕はその影を懐中電灯で照らした。すると。

「君は・・・確か庵君?」

「あ、見つかっちゃった」

 いたのは、旅館の御婆さんと一緒にいた男の子、庵君だった・・・あ、マズイ。今の僕はハイグレ人間・・・

「ええと・・・見た?」

「・・・」

 あ、どうしよう。光線銃持ってないし。洗脳もできないよ。

「・・・ねえ?」

「ひゃい!?」

 思わず声が裏返っちゃった。

「・・・何で水着着てるの?というか、それ女の子が着る水着だよね?さっき行った2人も着てたし」

「ええと、これはね・・・」

 ど、どうしよう。ハイグレ人間のことは、普通の人間には秘密にしなくちゃいけないし。

「もしかして、何かの罰ゲーム?」

 どうしようか迷っていたら、庵君がそんなことを言った。

「え!?」

「何かの罰ゲームで、女の子の水着着てるの?」

 あら?勘違いしてるみたい・・・でも、これはチャンス!

「・・・そ、そうなんだよ!罰ゲームで負けちゃって、女の子の水着着ることになっちゃって」

「ふ〜ん・・・あ、でも、なんでさっきの女の子たちも水着で肝試し?」

「そ、それはね・・・そう、涼しいから!水着だと涼しくて動きやすいから!」

 スゴイ無理やり感満載の言い訳・・・

「へえ。女の子の水着着させられちゃうなんて、大変だね」

 信じてくれた!やった!やった!

「アハハハ・・・ところで、何で庵君はここにいるの?」

「う〜んとね、皆のこと気になっちゃって。僕と同い年くらいの子供見るなんて久しぶりだし。だから、隠れてついてきちゃった」

 そう言えば、この村には子供はいないって言ってたっけ・・・でも良かった、ハイグレ人間のことには気づいてなくて。

「そうなんだ・・・じゃあ、僕は肝試しの続きするから「あ、じゃあ僕も付いていっていい?」

「え!?」

「家帰っても暇だから」

「ええと・・・」

「何かダメな理由でもあるの?」

 断る言い訳が思いつかない・・・

「い、いいよ」

 後で何とかしよう。

 でもどうしよう・・・本当に困った。

「じゃあ、最後は体育館か・・・」

「体育館ならこっちから行くと早いよ」

「本当?」

「本当だって。よくここで遊んでるから、夜でもわかるって」

 それは頼もしいんだけど、嫌な予感しかしないな〜

 僕は不安を抱えながら、庵君と一緒に体育館へ。

 すると。

「「♪〜」」

 体育館の壇上で、キヨミとアキホ姉ちゃんが歌いながら踊っていた。

「何であの2人歌って踊ってるの?」

 僕より先に庵君が口を開いた。うん、でも僕にもわからない。

「さあ?・・・あ!?あった!」

 肝試しのチェックポイントを見つけた。でも何か書いてあるな?懐中電灯で照らしてみ

「ええと・・・次に書かれた問題に答えよ。1問でも外すと、強制ダンス・・・ああ、だから2人とも踊ってるんだ。問題に外れちゃったんだね」

「問題に外れると、歌って踊らなきゃいけないの?」

「そうみたい・・・どれどれ」

 僕は出された問題を見て見る。

「・・・て、こんなの簡単だよ。これに答えられなかったの?あの2人」

 呆れちゃうな。僕は答えを書き込んだ。すると、ピンポーンと言う音が鳴って、箱が開いた。

「よし、最後のカードゲット!じゃあ、行こうか」

「ねえ、あの2人はほっといていいの?」

「いいでしょ。その内終わるだろうし。それよりも早く、こんな怖いところから出ようよ」

「・・・そうだね。だったら、近道教えてあげるよ」

「本当、ありがとう」

 僕は案内してくれる庵君について歩き始めた。




「ねえ?本当にこっちでいいの?」

 さっきから大分歩いたけど、外に出る気配がない。なんだか、嫌な予感がしてきた。

「ねえ?」

「な、何?」

 庵君の目が何か怖い!

「・・・君が女の子の水着着てるのって、本当に罰ゲーム?」

「え!?な、なにを突然・・・そ、そうだよ!」

「にしては、全然恥ずかしがってないよね?さっきのコマネチも随分慣れた感じだったし」

 ひい!?やっぱり怪しまれてたの!!

「それに、あのポーズ昼間も海でやってたよね?」

 見られてたあああ!!ど、どうしよう!?

「ねえ、教えて。君たち一体何者?」

「ええと、それは・・・」

 こうなったら、逃げるしかない!

「えい!」

「逃がすか!」

「わあ!?」

 逃げようとしたけど、庵君が飛び出してきた。そして、僕たちは転んで。

「あ・・・」

 庵君に押し倒されちゃった。庵君の目が、ジッと僕を見てた。

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「君ってさ」

「ひゃい!?」

「男なのにメチャクチャ可愛いね」

「え!?」

 と驚いてる間もなく、庵君の顔が僕に迫ってきた。え!?これってまさか!!

 庵君が僕にキスしようとしてる!?え!庵君てそっち系!?

 僕、男の子にキス奪われちゃう!?

「「させるかあああ!!」」

「ガハ!?」

 あと少しでキスしそうになった時、庵君の体が吹っ飛んだ。アキホ姉ちゃんとキヨミが飛び蹴りをかましていた。

 そして、吹き飛んだ庵君は壁に叩きつけられていた。

 一体何が起きたのか、全く理解できなかった。

(つづく)
Y
2019年10月05日(土) 23時10分07秒 公開
■この作品の著作権はYさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
御意見・御感想おまちしています。

この作品の感想をお寄せください。
新編お疲れ様です。
廃校舎の肝試し、いい雰囲気出てますねぇ〜。
強制ダンスのトラップが仕掛けてあるなんて、まさに田中、佐藤のコンビらしくていい!

それにしても、庵君。
「アン」の響きは男女どっちでもあり得るだけに、勝手に女の子かと思ってましたよ……。
秘密に触れてしまった彼がどうなってしまうのか、どんな形態でハーレム参加する事になるのか今後が楽しみです。
牙蓮 ■2019-10-13 23:32:14 159.16.81.116.megaegg.ne.jp
今月は忙しくてなかなかコメントできませんでした。すまぬ。
庵君、まさかそっち系だったとは。さすがYさん、予想の斜め上を見せてくれますね。というかその子がハイグレ人間になったらどうなるか予想つかない。早く続き見たい!
密かに応援 ■2019-10-11 22:11:11 opt-219-124-161-206.client.pikara.ne.jp
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