リトルバスターズ!EX オペレーション・ハイグレハンターズ
※追加要素は後半です。世界(この小説の)の秘密を知っている方は下へどうぞ。知らない方はここからお読みください。



ある土曜日。午前中で授業は終わり、午後は暇だ。
僕・真人・謙吾の三人は恭介に呼ばれ、教室に集まる。
恭介がやってきて、新たなミッションを出す。

恭介:「発表!オペレーション・ハイグレハンターズ!!はい、拍手〜。」
謙吾:「何だ、また変な遊びを考え付いたな?」
恭介:「お前達、この映画を知っているか?」
恭介が一つのDVDを取り出す。『アクション仮面VSハイグレ魔王』だった。
真人:「また映画に影響されたのか。いつまでたっても子供だな、お前。」
恭介:「いいだろうが。俺の説明を聞いたら絶対やりたくなる遊びだ。」
理樹:「どんなミッションなの?」
恭介:「ここにハイグレ銃が四つある。」
理樹:「どこでこんな物手に入れたのさ?」
恭介:「極秘だ。下手に教えて買おうとする読者がいても困るからな。」
真人:「読者?何のことだ?」
恭介:「何でもない。とにかく、これで誰が一番多く当てられるか競争だ。」
謙吾:「待て、恭介。映画と同じということは、まさか・・・。」
恭介:「察しの通りだ。この銃の光線に当たるとハイグレ人間になる。」
理樹:「ええっ、それってまずいんじゃないの?」
恭介:「安心しろ、効果は一時間。その後は元に戻る。」
真人:「だから、心置きなくできるというわけか。」
恭介:「そうだ、萌え・・・・いや、燃えるだろう?」
理樹:「いやいやいや、言い直しても読みは同じだからね?」
謙吾:「俺はやらんぞ。下らない。」
真人:「俺もだ。そんな事してるくらいなら筋肉を鍛えていた方がいいぜ。」
理樹:「僕もやらないよ。」
恭介:「お前達がそんな事を言い出すのは予想済みさ。真人!」
真人:「何だよ?」
恭介:「お前が×××好きだって来ヶ谷に言いふらしてやるぞ。」
真人:「ぐっ、仕方ねえ、やるよ。俺様の筋肉を怒らせた事後悔させてやる!」
恭介:「お前もだ、謙吾。××好きとばれた日にはお前のイメージはがた落ちだ。」
謙吾:「う、うわああーーーーーっ。待ってくれーーーーーっ。」
恭介:「理樹!」
理樹:「えっ、僕にそういう脅しは効かないよ?」
恭介:「ふっ、それはこれを見てから言うんだな。」
恭介に一冊のアルバムを手渡される。パラパラめくってみる。
理樹:「って、何さ、これ!?」
恭介:「直枝理樹の恥ずかしい写真集だ。どうだ、参加する気になっただろう?」
理樹:「参加するから後で処分させてね?」
こんなのを西園さんが見たりしたら、歓喜して卒倒するだろう。
恭介:「よし、ルールを説明するぞ。」

ルール1:制限時間は30分。タイムオーバーと同時に集合。
ルール2:目標は鈴、小毬、三枝、クド、来ヶ谷、西園、二木、笹瀬川の八名。
ルール3:戦闘手段は問わないが、正々堂々名乗りを上げてから戦うこと。
ルール4:敗者は己の恥ずかしい秘密を一つ暴かれる。

真人:「待てよ、つまり、負けたら×××好きって結局ばれちまうのか?」
恭介:「ああ、そうだ。そうならないように頑張れよ。」
謙吾:「恭介が負けたらその時は××好きという事を学校中の噂にしてやろう。」
恭介:「それは恐ろしいな・・・。」
僕だって負けられない。あんな恥ずかしい写真集がバレ撒かれたら・・・・

理樹:「リトルバスターズのメンバーはともかく、何で二木さんと笹瀬川さんまで?」
恭介:「その方が燃えるからだ。」
ただ単に人数を多くしたいからだと思う。
謙吾:「他の生徒にあたるとまずいんじゃないのか?」
恭介:「ああ、八人以外には当てるな。さすがに問題になる。」
真人:「そうだな。」
恭介:「他に質問は無いな。では、諸君の武運を祈る。ミッション・スタート!」
そして、僕たちの果てしなく長い30分が始まる。

ターン1:真人
俺はスタートダッシュで廊下を走る。常日頃鍛えた筋肉で三人を突き放す。
真人 :「ふっ、俺の筋肉がこれほどのものとは。我ながら驚きだぜ。」

葉留佳:「やっはー、真人君。」
真人  :「おっす、三枝。」
三枝葉留佳か。ネギがカモを背負って歩いてきたようなもんだぜ。

『真人、ネギがカモを背負うわけ無いでしょ?逆だよ!』
頭の中で理樹のツッコミが聞こえる。ありがとよ、理樹。

葉留佳:「こんな所で何してるの?」
真人  :「戦いさ。三枝、俺と勝負しろ!」
葉留佳:「ええっ、いきなりですカ?」
真人  :「俺はお前に勝ち、そしてハイグレ人間にする!」
葉留佳:「・・・・・・・あいかわらず頭湧いてますね。意味分かりませんヨ?」
真人  :「ふっ、余裕こいてられるの今の内だ。行くぜ!」
俺は銃を三枝に向けて放つ。三枝も避ける。

葉留佳:「ふっふっふっ、真人君、そう簡単には当たらないのですヨ。」
真人  :「これならどうだ!」
俺は自慢の筋肉をフルに使って三枝の後方へ高速移動する。
真人  :「もらったああ!!!ってぐおっっっっっ。」
俺は床にばれまかれていたビー玉を踏んでしまい、大コケする。
葉留佳:「今がチャンス!必殺・ビー玉ボンバー!」
真人  :「なんじゃこりゃあっ。」
三枝の手から次々に高速でビー玉が飛んでくる。
葉留佳:「はるちんを甘く見るな!そりゃそりゃそりゃそりゃ。」
くそっ、このままじゃやられる。何か勝機は・・・・って、そうか!

真人  :「三枝、攻撃ばかりで防御をおろそかにしているぜ?」
葉留佳:「へっ?」
真人  :「覚悟!」
俺は三枝にハイグレ銃を放つ。
葉留佳:「オーマイガーッ!!」
三枝の体が光に包まれ点滅する。
光が収まるとそこにはピンクのハイグレ姿の三枝がいた。

葉留佳:「って、何これ?ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
真人  :「悪いな、三枝。俺の筋肉に免じて許してくれ。」

俺はポーズを取っている三枝を見てこの銃の威力が本当だったんだと改めて思う。
よし、これで一人目。次の獲物を探しに行こう。


ターン2:謙吾
俺は校庭を走る。真人は廊下を真っ直ぐ走っていった。恭介と理樹は俺とは反対側。
ならば、俺はまだ三人が来ていない校庭を探すのが効率が良い。
俺はグラウンドを見渡してみる。んっ、あそこで一人でバッティングをしてるのは・・・。

佐々美:「み、宮沢さん?」
謙吾  :「笹瀬川か、奇遇だな。ソフトボールの練習か?」
佐々美:「今日は部活は休みですけど、少しでも練習しておこうと思いますの。」
さて、どうしたものか。世間話だけしていても埒があかない・・・。

佐々美:「宮沢さんはこんな所で何をしていらっしゃいますの?」
謙吾  :「あ、ああ。恭介たちとの勝負の真っ最中なんだ。」
佐々美:「勝負?何を?」
謙吾  :「簡単に言えば女連中に勝った数を競うというものだ。そこでだ・・・・。」
佐々美:「私に戦えとおっしゃいうますの?」
謙吾  :「できればだ。ただ、俺が勝つと少しつらいことになるぞ?」
佐々美:「なら私が勝った時の交換条件を出させていただきますわ。」
謙吾  :「いいだろう。」
佐々美:「私が勝ったら明日の日曜にショッピングに付き合って頂きますわ。」

俺達はバッティングで勝負をつけることになった。
俺のピッチングで笹瀬川からアウトを取れれば勝ち、打たれたら負けだ。

佐々美:「宮沢さん、手加減抜きで行きますわよ!」
謙吾  :「望むところだ。」
俺はインコース低めに投げる。俺のボールにバットが当たる。
三塁線の外側を転がっていく。
佐々美:「ファールですわね。」
謙吾  :「ああ。次だ!」
二球目、ボール。三球目、ボール。四球目、ファール。
謙吾 :「これでどうだ!」
五球目、外側へ逃げるスライダー。ボール。フルカウントになる。
佐々美:「後がなくなりましたわね、宮沢さん。」
謙吾  :「それはお前も同じこと。とどめだ!」
俺はやや外角低めに投げる。ボールは真っ直ぐ飛んでいく。
佐々美:「もらったあ!!」
笹瀬川はフルスイングする。しかし、手前でボールがストンと落ち、空振りする。

佐々美:「なっ、今のフォークですの!?でも、宮沢さんの持ち球には・・・・。」
謙吾  :「ふっ、知らなかっただろう。俺が密かに夜中の特訓をして編み出した。」
佐々美:「見抜けなった私の負けですわね。」
謙吾  :「悪いな。罰を受けてもらうが、そんなに苦しくは無いはずだ。」
佐々美:「ま、まあ、それなら。お好きになさって下さい。」
俺はハイグレ銃を取り出し、引き金を引く。
笹瀬川が苦悶の表情を浮かべる。
佐々美:「は、話が違いますわ、何これ?きゃあっ!!」
笹瀬川の体が点滅し、収まると紫のハイレグを来た彼女の姿があった。
佐々美:「おほほっ、ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
これで一ポイント。俺は次の目標を探して歩き始める。


ターン3:恭介
俺は今日という日をどれだけ待ち望んでいたことか。
ハイグレハンターズ最高!いやっほーーーーーっ!!
俺は裏庭へ向かう。あいつがいるとしたら、あそこだ。わくわくするぜ!

裏庭に出ると犬の声がする。ちっ、厄介だな。だが、準備に抜かりは無い!
恭介;「おい、ストレルカ。いいものをやろう。そら!」
思いっきり遠くへフリスビーを投げる。ストレルカはそれを追って走っていく。
完璧だぜ。そのまま俺は目標の所へ向かう。ヴェルカと戯れているようだ。

恭介:「よう、クド。」
クド :「あっ、恭介さん。」
恭介:「ヴェルカと遊んでいるのか?あいかわらず犬好きだなあ。」
クド :「恭介さんも遊びませんか?ヴェルカも遊びたいと言っています。」
恭介:「そうか、ならいいものがある。ヴェルカ、取ってこい!」
俺は小さなボールを投げる。ヴェルカはそれを無邪気に追っていく。

恭介:「さて、クド。ここで唐突だが、俺と勝負だ!」
クド :「わふー、日本では敵に後ろを向けてはいけません!受けて立ちます!」
恭介:「行くぜ!」
俺は銃を構えてクドを狙い打つ。クドも必死に避ける。
クド :「わわわっ!」
恭介:「さあ、どうする、クド。ヴェルカもストレルカもいない今、助けは・・・・・。」

ワン ワンワン ワンワンワン ワンワンワンワンッ!!

恭介:「なにっ、そんなバカな!」
ガブッ
恭介:「ぎゃあーーーーーーっ!!」
俺はストレルカとヴェルカに両足を噛まれる。超痛ぇっ!!

クド :「ヴェルカ、ストレルカ、ステイ!」
クドの号令を受けると、二匹は俺から離れ、主の下に寄っていく。
クド :「すみません、恭介さん。」
恭介;「ああ、分かってる。こいつらはお前のボディーガードだったな。」
クド :「はい。ですから、この子達を許して下さい。」
恭介:「俺が見境なく攻撃したのが悪かったんだしな。お相子だ。」
クド :「恭介さん、ありがとうございます。」
恭介:「ところでだ、クド。」
俺は自然に振り返る。チャンス!俺はクドにハイグレ銃を浴びせる。

クド :「不意打ちとは卑怯なり、なのです!!」
まだ勝負が終わったとは言っていない。つまり、油断したお前が悪い。
クドの体が光線に包まれ点滅する。そして、白いハイグレ姿のクドが現れる。
クド :「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ、なのです!!」

やべえ、クドのボイスでこの台詞を言ってもらえるとは・・・・。
だが、名残惜しいが俺に残された時間は少ない。
さあ、次の獲物、俺の可愛い妹・鈴もこんな風にしてやるぜ!


ターン4:理樹
僕はひたすら廊下を走る。上の階でで激しい戦闘音がする。たぶん真人だろう。
謙吾は校庭、恭介は裏庭に走っていった。なら、この階は僕の天下だ。

特別教室を一つずつ確かめていく。目標は誰もいない。
放送室の前に来る。
僕は少し深呼吸をしてから、ゆっくりドアを開ける。やっぱり、いた。

理樹 :「来ヶ谷さん。」
来ヶ谷:「何だ、少年。」
理樹 :「僕と一対一の勝負をしてくれないかな?」
来ヶ谷:「また恭介氏が何か始めたのか。今度はどんな悪ふざけだ?」
理樹 :「このハイグレ銃でハイグレ人間にした人数を競ってるんだ。」
来ヶ谷:「何!!そうか、恭介氏は伝説のアレを手に入れたのか!?」
理樹 :「よく分からないけど・・・・。」
来ヶ谷:「まあ、いい。」

来ヶ谷さんがファイティングポーズを取る。いつになく真剣だ。
来ヶ谷:「私を狙うとはいい選択だ、理樹君。しかし、勝てるかな?」
理樹 :「僕だって成長してるって所を見せてあげるよ。」
来ヶ谷:「少年は成長期だからな。私のハイグレ人間姿など眼福ものだぞ。」
理樹 :「いや、そういう意味の成長じゃないから・・・・。」
来ヶ谷:「そう言うな。お姉さんの水着姿を拝みたければ倒してみせることだ。」

バトルスタート!と同時に来ヶ谷さんが突進してくる。僕はそれを紙一重で避ける。
来ヶ谷さんはすかず反転して拳と蹴りの連打。僕も負けじと銃を乱射する。

来ヶ谷:「少年の本気はこんなものか?」
来ヶ谷さんが本気モードで襲ってくる。
理樹 :「ぐっ!」
僕は鳩尾に蹴りを入れられ、吹き飛ぶ。
来ヶ谷:「とどめだ!」
来ヶ谷さんが渾身の一撃を放ってくる。
僕はさっきの痛みがひどくて、動けない上に涙が出てくる。避けられない!

来ヶ谷:「ううっ、理樹君、そんなつぶらな瞳で私を見ないでくれ!」
来ヶ谷さんが急に悶絶しだす。そうか、僕が痛みをこらえて泣いているのを、か。
理樹 :「じーっ。」
僕はイジメナイデ、という目で彼女を見続ける。
来ヶ谷:「はあ、はあ・・・。だ、駄目だ、こんな可愛い少年を攻撃などできない。」
来ヶ谷さんは壁に向かって手を当てて葛藤している。
僕は痛みを何とかこらえ、立ち上がる。

理樹 :「来ヶ谷さん、ごめん!」
僕はハイグレ銃を発射する。来ヶ谷さんに命中し、黒いハイグレ姿になる。
来ヶ谷:「お姉さん大打撃だよ。ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

危なかった・・・。少しでも手違いがあれば僕がやられていた。
他の三人はどうしてるんだろう?よし、僕も負けていられない。次に行こう。


ターン5:真人 パート2
三枝は倒した。さて、次の獲物を探さねえとな。
俺は銃を片手に廊下を歩いて回る。なかなか見つからねえ。
ふと、屋上への階段が目に入った。まあ、いるわけないか。俺は立ち去る。

??:「よいしょ。」
んっ?誰もいないはずの屋上の方から誰かが降りてくる音がする。
俺は振り返ってみてみる。
小毬:「ほ、ほわっ!?真人君?」
真人:「何だ、小毬じゃねえか。何してるんだ、こんな所で?」
小毬:「見なかったことにしよう。」
小毬は俺をスルーして逃げようとする。
真人:「待て!」
小毬:「ご、ごめんなさい〜、もうしません〜。この事は秘密に〜。」
真人:「別に怒ってるわけじゃないんだが。俺は人の秘密には干渉しない。」
小毬:「ほっ。安心したよ。ところで、真人君はこんな所で何してるの?」
真人:「俺と理樹と恭介と謙吾と俺のミッションさ。小毬、勝負だ!」

『こいつ、俺って二回言ったぞ?もう一人の真人がいるのか?』
鈴の声が脳内に聞こえる。んなわけねえよ、言い間違いだよ!ごめんなさいでした!

小毬:「うーん。あっ、よぅし。指相撲で勝負しようよ。」
真人:「俺の筋肉を解き放つか。いいだろう、見せてやるよ、俺の筋肉を!」
俺と小毬はお互いに右手を出す。こいつの手は小さいし、力も弱い。
小毬、俺の筋肉を侮ったお前の負けだぜ!

真人:「うりゃーーーーっ!!」
俺は、猛然と攻撃を繰り出す。しかし、予想に反して小毬は素早く避ける。
小毬:「鈴ちゃん直伝・ネコネコ宙返り避け!」
真人:「ちっ、これならどうだ!」
小毬:「謙吾君直伝・真剣白羽取り!!」
何ッ、俺の筋肉を受け止めた?くそっ、この俺の筋肉が小毬に押されている!
小毬:「こっちから行くよ!恭介さん直伝・マスク・ザ・アタック!!」
小毬は素早い攻撃で俺の指を捕らえる。
小毬「1・2・3・4・5・・・」
ふっ、甘いな。どんなに素早く攻撃できても腕力が伴ってねえな。
俺は小毬の親指を弾き飛ばし、逆にねじ伏せる。
真人:「1・2・3・4・5・6・7・8・9・10っ!!よっしゃあ!!」
小毬:「む、無念なり〜。」

小毬:「ところで真人君。私に勝ってどうするの?」
真人:「ああ、忘れてた。小毬、ちょっと目を閉じてろ。」
小毬:「ほえ?う、うん。」
俺は銃を放つ。光線が当たり、小毬が大の字になる。
小毬:「ほわあああああああっ。ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

小毬が黄色のハイグレ人間になって必死にポーズを取っている。
これで二人目か。残り時間が少ない。外をふと見ると、鈴がいた。
よし、次はアイツだ。


ターン6:謙吾 パート2
俺は昇降口にやってくる。外だけではなく中も調べてみるか。
昇降口に足を向けると外に出ようとする女生徒と鉢合わせになる。

美魚:「宮沢さん?」
西園が本を抱えて出てくる。
謙吾:「読書か?」
美魚:「はい。今日は土曜日で時間がありますので。」
西園はちらりと中庭の方を見る。
美魚:「あれは能美さん?何をしているのでしょう?」
俺も中庭の方を見る。そこで「ハイグレッ!!」と叫んでいる声が聞こえる。
能美が白いハイレグを着てハイグレポーズを取っている。
謙吾:「先を越されたか・・・・。やったのは恭介か理樹だろうな。」
真人は上への階段を上がっていったから違うだろう。

西園は俺からさっと離れ、警戒モードの目をする。
美魚:「あなたのそばにいると、私も能美さんと同じことをされそうな気がします。」
こいつ、するどいな。
謙吾:「済まない、これもミッションなんだ。俺達を助けると思って協力してくれ。」
美魚:「嫌です。」
謙吾:「能美も一時間もしないうちに元に戻るし、お前も同じだ。」
美魚:「嫌です。」
謙吾:「仕方ない。強硬手段で行くぞ!」
美魚:「争いは避けられませんか。出でよ、科学部部隊!!」

俺は銃を構える。対して西園はメガバズーカランチャーを取り出す。
美魚:「能美さんにあんなセクハラ行為をするあなた方の悪行、許せません。」
謙吾:「待ってくれ!言いだしっぺは恭介で、俺は脅されて仕方なくなんだ!」
美魚:「問答無用です。」
西園がメガバズーカランチャーを放つ。
謙吾:「ぎゃーーっ!!」
美魚:「少しは目が覚めましたか?」
謙吾:「くっ、まだだ。」
美魚:「まだ立てるんですか?」
謙吾:「俺は自分の名誉を守るために戦う!」
そうだ、××好きと知られたら、俺は、俺は・・・。想像するだに恐ろしい。

西園が二発目を放つ。俺も銃からハイグレ光線を放つ。
中間で二つの光線がぶつかり合い、見事なまでの均衡を保つ。
謙吾:「うおおおおおおおおっ!!」
美魚:「くっ!」
ハイグレ光線が収束し、メガバズーカランチャーの光線を貫く。
その代わりに俺は西園の攻撃を受けて後ろに吹き飛ぶ。
謙吾:「うわあっ!」

俺は立ち上がる。なかなか威力のある攻撃だった。
西園がどうなったのか見てみる。
美魚:「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
西園が青いハイグレ姿になって、しきりにポーズを取っている。
何と言うか、普段の大人しいイメージとはかけ離れている。

とりあえず、これで二ポイント目だ。俺はその場を去る。
少し歩いていると、鈴の後ろ姿が。あいつは俺が倒す!


ターン7:恭介 パート2
俺は鈴を探してそこらを歩き回る。あいつの行動の習性を考え、一つずつ調べていく。
しかし、なかなか見つからない。ハイグレ姿になった奴らは見かけるんだが・・・。
もう一回外を探してみるか。どうせ猫の世話しかする事が無いだろうし。

???;「ちょっといいですか?」
思索にふける俺の後ろから声がする。風紀委員長の二木佳奈多だった。
佳奈多:「少しお聞きしたいことがあるんですけど、先輩。」
恭介  :「何だ?」
佳奈多:「女生徒数名がが水着姿でコマネチをしてるって報告があったんですけど。」
恭介  :「それで?」
佳奈多:「調べてみると、あなた方のグループと笹瀬川さんに限られます。」
恭介  :「なるほどな。それで俺の仕業と考えたわけか。」
佳奈多:「正確にはあなた『たち』ですね。」
恭介  :「そこまで見抜くとはさすがに風紀委員長さまだな。」
佳奈多:「葉留佳とクドリャフカに変なことをしたのはあなたですか?」
恭介  :「三枝は知らんが、クドは俺だ。」
佳奈多:「そう・・・。あの子達を元に戻しなさい!」
口調がぞんざいになっている。怒りの闘志をたぎらせている証拠だ。
恭介  :「俺を倒せたら戻す方法を教えてやる。」
鈴を早く探したいが、その前に障害があるのも燃える展開だぜ。

二木は猛然とパンチとキックを繰り出してくる。なかなかセンスがいい。
恭介  :「おっと。怒りに任せての攻撃だな。動きが直線的過ぎるぞ。」
佳奈多:「あら、その割には余裕がなさそうだけど?」
俺には真人のような筋力も無いし、謙吾のような集中力も無い。
俺の自慢は瞬発力。しかし、いつまで持つか・・・。なら、頭を使うか。

恭介  :「二木、お前の弱点は何か分かるか?」
佳奈多:「形勢不利になったからって精神戦?無様な上にとんだ卑怯者ね。」
俺のこめかみが引きつる。我慢するんだ。
恭介  :「お前の弱点、それは真面目さゆえの柔軟性の無さだ。」
佳奈多:「それがどうしたっていうの?今の貴方の戦況を覆す理由にはならないわ。」
恭介  :「そいつはどうかな?今、お前の心は昂っている。そこでだ。」
俺は懐からある物を出して二木に投げつける。
俺が投げつけた物を見た彼女の顔が憤怒の形相に変わり、それを跳ね除ける。

佳奈多:「ふざけないで!棗恭介!あなたは何をしているの?」
二木の足元には口から中身がこぼれた醤油の瓶が転がっている。
恭介  :「学校生活の心得第三条。学生は校舎を清潔にするよう心がけるべし。」
佳奈多:「はっ!そんな、私がまさか、校則破りを・・・・!!」
二木の顔が青ざめ、肩を落とす。戦闘不能。勝負あったな。
こんな事もあろうかと、醤油の瓶を持っていて正解だったぜ。
こいつは『醤油取って?』でからかわれている事を気にしていたからな。

俺はぶつぶつ独り言を言っている二木にハイグレ銃を浴びせる。
佳奈多:「きゃあっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
二木は黄緑色のハイレグに身を包んでコマネチをしている。

予想以上に時間を食っちまった。さて、鈴を探さないとな。
んっ?今俺の視界を横切ったのは鈴?
ふっ、待っていろ、鈴。すぐにお前もハイグレ人間にしてやるからな!


ターン8:理樹 パート2
僕は来ヶ谷さんにやられた痛みをこらえ、歩き続ける。ううっ、苦しい・・・。
目の前に自動販売機がある。ジュースでも買ってエネルギーを補給しよう。
僕はスポーツドリンクを一つ買い、外のベンチに座って飲む。

鈴  :「ん?理樹じゃないか。こんな所で何をしているんだ?」
理樹:「鈴!」
鈴  :「丁度いい所にいた。モンペチが沢山ありすぎて重たいから手伝え。」
理樹:「う、うん。」
僕は鈴のモンペチを半分持ち、猫の所へ持っていく。
攻撃するタイミングを逃しちゃったな・・・。

鈴  :「お前達、たくさん食え。」
鈴は飼っている猫たちにモンペチをあげる。
理樹:「今日はずいぶん買ったんだね。」
鈴  :「セールで安かったからな。」
理樹:「ねえ、鈴。お願いがあるんだけど。」
鈴  :「モンペチ運ぶの手伝ってもらったし、私に出来ることなら協力するぞ。」
理樹:「僕と勝負してくれないかな?」
鈴  :「そんなのバトルでいつもしていることだろう。」
理樹:「いや、今回は特別なんだ。恭介の出したミッションでさ。」
鈴  :「ふむ、よく分からんが分かった。かかってこい。」
鈴は構える。僕も銃を取り出す。
鈴  :「なに!?お前はいつからスナイパーになったんだ?」
理樹:「これもミッションの一部なんだよ。大目に見てよ。」
鈴  :「いいだろう。」

僕は引き金を引いてハイグレ光線をバンバン撃つ。
鈴はそれをたくみに避け、ハイキックを放ってくる。
鈴  :「このやろ!」
理樹:「まだまだ!」
僕と鈴は互角。互いの動きを警戒しあいながらフェイントを掛け合う。そこへ・・・

恭介:「鈴、覚悟!」
恭介が突っ込んでくる。くっ、狙いは鈴か。まずい・・・。その後ろから・・・
謙吾:「鈴は俺の獲物だああ!!」
真人:「俺の筋肉の恐ろしさ、見せてやるぜえ!!」
謙吾と真人?もう訳が分からないよ!!

鈴  :「こわっ!なんだあいつらっ!こわっ!」
鈴が猛然とダッシュしてくる三人を見ながら言う。
理樹:「隙ありっ!!」
三人に気を取られている鈴に僕はハイグレ銃を撃つ。
完全に油断していた鈴に命中し、制服と水着が交互に入れ替わる。

鈴  :「うわああああああ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
鈴は赤いハイレグ水着を着て、ハイグレポーズを取っている。勝った!

その勝利の余韻に浸ろうとした時、腕時計のタイマーが鳴った。
ゲーム終了の合図だ。


ターン9:理樹・恭介・真人・謙吾
僕たちはゲーム終了後に落ち合う地点へ移動する。

恭介:「さて、諸君。戦果を発表してもらおう。まずは、真人。」
真人:「俺は三枝と小毬をハイグレ人間にしたぜ?」
謙吾:「俺は笹瀬川と西園だ。」
理樹:「来ヶ谷さんと鈴を倒したよ。」
恭介:「俺はクドと二木だな。」
僕たちは互いに沈黙しあう。
恭介:「って、同点じゃないか!何でだよ!」
謙吾:「いや、8は4で割り切れる時点で問題があったと思うが?」
恭介:「くそっ、全員俺がハイグレ姿にしてやるはずだったのに。」
真人:「何でてめえが勝つこと前提になってるんだよ。」
恭介:「とりあえず互いに採点して優勝者を決めよう。」
理樹:「判断基準は?」
恭介:「そうだな、時間をやろう。各自考えるように。」

三十分後・・・
恭介:「よし、全員考えたか?」
僕たち三人はうなずく。
恭介:「そうだな、まずはスタイルの良さ。水着である以上、そこは重要だろう。」
理樹:「来ヶ谷さんだね。一番背が高くてバストもあるし。」
真人:「ああ、悔しいが理樹の言う通りだな。」
謙吾:「右に同じだ。」
恭介:「理樹が一歩リードか。じゃあ、次。誰のハイグレ姿が一番萌えるか?」
謙吾:「この場合は第三者が見て誰が一番いいと思うかだ。となると・・・。」
理樹:「クドが一番人気あるだろうね。恭介のいう萌えにも該当するし。」
恭介:「おっと、ここで俺も一歩抜け出したか。」
真人:「じゃあ、次、俺な。ずばり、意外性のあるハイグレ人間は?」
理樹:「ううん、鈴も来ヶ谷さんもやってても自然かな。」
恭介:「二木はツンデレだし、いい線いくと思うぞ。」
謙吾:「いや、違うな。西園だ。あいつは嬉々としてポーズを取って叫んでいたぞ。」
謙吾以外の三人は顔を見合わせて、信じられないという顔をする。
謙吾:「というわけで俺の勝ちだ。次は、誰の声が一番ハイグレ人間として良いか?」
恭介:「クドのロリボイスはどうだ?」
理樹:「鈴は恥ずかしがりやだから、ああいう時可愛い声だと思うよ。」
真人:「小毬はどうだ?あののんびりした口調だと、こう何か来るものが無いか?」
恭介:「ふむ、確かにそうかもしれない。真人に一票。」
僕と謙吾もそれに同意する。
恭介:「ここまで全員互角か。よし、理樹。お前が最後のお題を出せ。」
理樹:「ええっ、僕?」
恭介:「お前だけまだ出題者になっていないからな。」
理樹:「もう・・・。じゃあ、誰のポーズが一番理想的なフォームか?」
真人:「それ、目の前で比較してみないと分からなくね?」
謙吾:「そうだな。しかし、全員連れてくるには手間がかかる。」
恭介:「よし、ならこれから回ってみることにしようぜ。」

鈴   :「その必要は無い。」
僕達の周りにぞろぞろと八人の女性が集まってくる。全員ハイレグの水着姿だ。
佳奈多:「あなた達、随分とお楽しみのようね?」
恭介  :「なぜ動ける!はっ、まさか!」
僕達は時間を確認する。とっくに効果が切れいている時間だった。
来ヶ谷:「理樹君は私達のハイグレポーズがお望みだったな?見せてやるぞ。」
全員でハイグレポーズを取る。
佐々美:「さあ、皆さん。採点はどうなさいましたの?」
僕達は恐ろしさに震え上がり、それどころではなかった。
美魚  :「ハイグレ光線が解除される時間と服が元に戻る時間は違うようですね。」
西園さんが恭介のポケットから抜き取った説明書を見ながら言う。
クド  :「わふー、それではしばらくこのままなのですか?とても寒いのです。」
小毬  :「それじゃあ、クーちゃん。一緒に運動しようよ。」
葉留佳:「ここにいいサンドバッグが四つもありますしネ。」
ええ、それって僕達のこと?

僕達四人は彼女達の服が元に戻ってからも一時間以上殴られ続けた・・・・。
気を失う時、一瞬お花畑が見えた。


ターン10・エピローグ
現在は夜9時を回っている。ここは僕と真人の部屋。
ううっ、体中が悲鳴を上げている。

謙吾:「全く、恭介のせいで酷い目にあったな。」
理樹:「そうだね。」
部屋の扉が開き、恭介が入ってくる。
恭介:「何だ、お前ら。時化た顔しやがって。」
真人:「誰のせいだと思ってるんだよ!」
恭介:「こんな事ぐらいで俺達のハイグレハンターズは終わらない。」
理樹:「って、僕たちもうハイグレハンターズの一員なの?」
恭介:「当然だ。よし、明日もやるぞ!」
謙吾:「あの銃は二木に没収されたんじゃなかったのか?」
恭介:「そうだった!」
恭介の顔が青ざめる。

真人:「ま、仮にやるんだとしても一人でやってくれ。付き合いきれねえ。」
謙吾:「右に同じだ。もうこんな事はしないぞ。」
恭介:「だらしないぞ、二人とも。まあいい、お前はやってくれるよな、理樹?」
理樹:「ええっ?銃が無いっていったばかりだし、何で僕が!」
恭介:「お前だって感じたはずだ。来ヶ谷と鈴をハイグレ人間にした時の快感を。」
理樹:「確かに二人とも魅力的だったけど、快感は・・・。」
恭介:「何でだよ、何でお前達にはハイグレ人間の魅力が分かんねえんだよ!」

恭介が熱弁しだす。その後ろでドアの開く音がする。
恭介:「もういいよ!はっ、俺一人でハイグレハンターズを再興してみせるぜ!」
鈴  :「・・・・・・・・・・・・・・。」
鈴がドアの前に立っている。
恭介:「はっ!」
鈴  :「・・・・・・・・・恭介。」
恭介:「何だ、妹よ?」
鈴  :「こんな兄を持って今までで一番恥ずかしいと思った。死ね、ド変態兄貴!!」
恭介は鈴の蹴りを受け、部屋の外へ吹っ飛んでいった。
いつもだったら避けているのに・・・。ド変態と言われたのが相当ショックだったらしい。

謙吾:「ところで、何の用があって来たんだ?」
鈴  :「女子寮が大変なことになっている。」
真人:「どう大変なんだよ?」
鈴  :「来ヶ谷がハイグレ銃で生徒を襲っている。」
理樹:「あれって二木さんが保管してるんじゃ?」
鈴  :「倒して奪った。委員長はハイグレ人間にされて手出しが出来ない。」
謙吾:「恐ろしい光景が目に浮かぶな・・・。」
鈴  :「小毬ちゃんとクド、葉留佳もやられた。」
真人:「女子寮をハイグレ人間で埋め尽くそうってかよ。」
鈴  :「しかも、あいつは銃を改造して効き目を5分間にした。」
理樹:「何のために?」
鈴  :「何度でもハイグレ人間に転向できるから楽しいと言っていた。」
恭介:「さすがは来ヶ谷。ハイグレ人間の魅力を分かっているな。」
いつの間にか恭介が復活していた。
恭介:「やはり、転向する瞬間が一番萌える。奴はその基本をしっかり抑えている。」
鈴  :「そんなもの分かるか!そもそもの原因はお前だろうが!」
ドゴッ
恭介:「ハイグレハンターズは永遠に不滅、ぐふっ。」

この後しばらくの間、学校はハイグレ人間の恐怖と戦わなければならなかった。
恭介が来ヶ谷さんからハイグレ銃を一丁奪い返し、戦況がさらに混沌と化したからだ。
ハイグレ人間の力、恐るべし!







※これ以降書き足しの部分です。エクスタシー仕様。

ターン9二週目:理樹・恭介・真人・謙吾
理樹:「二週目?何さ、これ?」
謙吾:「それをお前が知るにはまだ早い。」
真人:「ま、いいじゃねえか。楽しけりゃよ。」
恭介:「というわけで、ミッション・スタート!」

僕たちはゲーム終了後に落ち合う地点へ移動する。

恭介:「さて、諸君。戦果を発表してもらおう。まずは、真人。」
真人:「俺は三枝と小毬をハイグレ人間にしたぜ?」
謙吾:「俺は笹瀬川と西園だ。」
理樹:「来ヶ谷さんと鈴を倒したよ。」
恭介:「俺はクドと二木だな。」
僕たちは互いに沈黙しあう。
恭介:「って、同点じゃないか!何でだよ!」
謙吾:「いや、8は4で割り切れる時点で問題があったと思うが?」
恭介:「くそっ、全員俺がハイグレ姿にしてやるはずだったのに。」
真人:「何でてめえが勝つこと前提になってるんだよ。」
恭介:「とりあえず互いに採点して優勝者を決めよう。」
理樹:「判断基準は?」
恭介:「そうだな、時間をやろう。各自考えるように。」

ここで僕の頭の中に選択肢が浮かぶ。
『恭介の意見に同意する』
『恭介の意見に反対する』
僕は何故か下の選択肢を選んでいた。

理樹:「待ってよ、恭介。」
恭介:「何だ?」
理樹:「ハイグレ銃があるんだから射撃で決めようよ。」
謙吾:「だが相手がいるのか?俺には心当たりが無いが。」
理樹:「僕に当てがあるんだ。相手にして不足は無い人だよ。」
真人:「ならそうしようぜ。その方が白黒はっきりしていいぜ。」

探そうと思っていたら丁度いいタイミングで目標が出て来た。
理樹:「朱鷺戸さん!」
沙耶:「理樹君?」
朱鷺戸さんなら射撃の腕もいいし、三人の相手にもなるだろう。
真人:「おい、こいつが相手か?」
謙吾:「むやみに近づくな。この女、かなりできるぞ。」
恭介:「ふっ、ハイグレハンターズのラスボスに相応しいな。」
謙吾と恭介は一目で朱鷺戸さんの実力を見破ったらしい。

沙耶:「何の用かしら、理樹君?お友達を連れて。」
理樹:「実は・・・。」
僕は簡単に説明し、相手をしてほしい旨を伝える。
沙耶:「分かったわ。でも、四人を一度に相手するのは無理ね。」
恭介:「だったらくじで順番を決めて一人ずつ挑もう。」
恭介が即興でくじを作り、四人で名前を書き込む。
真人が一番、謙吾が二番、恭介が三番、僕が最後だった。
沙耶:「じゃ、私ははペイント弾で相手するわ。」
朱鷺戸さんは銃にペイント弾を装填して校舎裏に行く。

真人:「悪いな、俺が優勝を頂くぜ。」
真人はそう言って裏庭の戦場へと向かっていった。
数分して・・・・
真人:「ぎゃあああああああああああああああ!!」
叫び声を上げて戻ってくる。
理樹:「どうしたのさ?」
真人:「くそっ、俺の筋肉をもってしても勝てなかったぜ。」沙耶:「勝負あったわね、理樹君。」
僕の頭に銃を押し付けながら言う。
沙耶:「ごめんね、ペイント強力だからなかなか落ちないの。」
朱鷺戸さんはそう言って僕に銃を放つ。

僕はペイント弾の恐怖に耐える。
理樹:「あれ?」
全く当たった感触もないし、音もしなかった。
沙耶:「あれ?」
朱鷺戸さんが銃を確かめる。
沙耶:「弾切れ?」
僕はすかさず手を伸ばして朱鷺戸さんの銃を奪い取る。
沙耶:「しまった!」
理樹:「勝負あったね、朱鷺戸さん。」
僕は逆に彼女に銃を押し付ける。
沙耶:「スパイが銃の弾切れでやられるなんて。」
あ、始まった。
沙耶:「滑稽でしょ?笑えるでしょ?」
どんどん自虐モードに入っていく。
沙耶:「ほら、笑えばいいじゃない。笑っちゃいなさいよ!」
真人の言いがかりに匹敵する自虐を展開していた。
理樹:「別に笑いはしないけど・・・・。でも、撃つからね。」
僕は朱鷺戸さんにハイグレ光線を命中させる。
沙耶:「きゃああ!ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」
朱鷺戸さんは水色のハイレグを着てポーズを取っていた。

理樹:「やった!勝った!」
僕の周りに恭介たちがやって来る。
恭介:「何て奴だ!俺達でも勝てなかったのに!」
真人:「理樹っちよ。とうとう俺達を越えちまったな。」
謙吾:「ようし、胴上げだ!」
三人:「わっしょい、わっしょい!」
僕は三人に胴上げされる。

恭介:「しかし、ハイグレの時間は終わってしまうのか。」
理樹:「何言ってってるのさ、恭介。まだ終わりじゃないよ。」
謙吾:「何をする気だ?」
理樹:「これから、僕達でハイグレの世界を創造するんだ!」
真人:「世界の創造?」
僕は何を口走っているんだ?でも、妄想は止まらない。
理樹:「そうさ。これからハイグレ旋風を起こすんだ!」
真人:「よっしゃあ!何だか分からないがやろうぜ!」
謙吾:「おうとも!」
恭介:「ハイグレハンターズ最高!いやっほーーー!!」
理樹:「さあ、ハイグレ・センセーションの幕開けだ!!」


ターン10二週目:理樹・恭介・真人・謙吾
僕達は学校の生徒をどんどんハイグレ化していく。

鈴  :「見つけたぞ、お前ら!服を元に戻せ!」
鈴はハイグレ銃の効果が切れてしまったらしい。
理樹:「鈴もハイグレ旋風だよ!ほら、一緒に!」
鈴  :「うわああああ!ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」
他のリトルバスターズのメンバーもどんどん再ハイグレ化する。
小毬さん、葉留佳さん、クド、来ヶ谷さん、西園さん。
それに笹瀬川さんもだ。

真人:「世界が変わっていく予感がするぜ!」
謙吾:「いやっほおお、ハイグレ人間最高!」
恭介:「さあ、倍速モードで行くぞ!」
三人も気分が異様なまでにハイになっていた。
僕達は瞬く間に学校を制圧していく。

僕達は中庭にやって来た。
佳奈多:「騒がしいわね、何なのあなたたち。」
理樹  :「一人忘れていたよ。二木さんもハイグレになろうよ!」
佳奈多:「バカじゃないの?そんな事より皆を元に戻しなさい。」
理樹  :「それはできない。これからハイグレ世界を作るんだ!」
佳奈多:「はあ?何それ?」
理樹  :「えっ?」
佳奈多:「何それって聞いてるんだけど?」
真人  :「ハイグレに決まってるじゃねえか!」
佳奈多:「そんなの興味ありません。」
理樹  :「ええぇぇぇぇぇぇぇ。」
僕達はその後たっぷり三時間はお説教を喰らってしまった。
ハイグレ世界の創造まであと少しだったに。無念!

ハイグレBADEND  完
DOU
2008年08月23日(土) 13時54分10秒 公開
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■作者からのメッセージ
リトバスEX仕様です。宣言どおり追加しました。
CLANNAD AFTERSTORYの後に是非に京アニに作ってほしいアニメNO.1ですね。801ちゃんの後になるでしょうが。