とある科学の超電磁砲 常盤台のハイグレールガン

「ハイグレ人間・・・・?何よそれ?」
いつも行きつけのファミレスの店内で御坂美琴がジュースを飲みながら後輩の白井黒子に尋ねた。
「最近学園都市で流行っている事件による被害者の事ですの。男女を問わずハイレグ水着を着ておかしなポーズをとりながらハイグレと叫んでいますの。恐らく精神系統の高レベルの能力者の仕業でしょう。しかも未確認の力が使われているようです。」
「つまり、学園都市の外から不法侵入で入ってきた、と。で、黒子がそれを追っているわけね。」
「その通りですわ。ジャッジメントのお仕事ですのでお姉さまは首を突っ込まないように・・・と言っても無駄ですわよね。せいぜい危ない真似だけはしないでくださいまし。」
黒子がため息をついて自分のコーヒーを飲み干す。
「こんにちは〜。」
美琴と黒子の座っているボックス席に友人の初春飾利と佐天涙子がやってきた。美琴が携帯メールで呼び出したものだ。
「ごめんね。お先に頂いちゃってるわ。」
「いいんですよ。じゃ、私は何頼もっかな〜。」
佐天はメニューを見ながらいつもと同じ注文を店員にする。
「初春。何か支部に事件の情報は入りましたの?」
「いえ、今日は何も。別の案件も音沙汰なしです。なので、佐天さんとご一緒してたところなんです。」
美琴は三人の話の輪に加わらず、外を眺めていた。夏のうだるような暑さの中を歩く人はまばらだ。皆車で移動するか店の中で涼んでいるという感じだった。
「こういう日はプールに行って水着で泳ぐのが一番気持ちいいな・・・。」
美琴は独り言を呟いた。
「ああ、お姉さま〜。そういうお考えでしたら、黒子に言ってくださればよろしいですのに〜。私、このような事態に備えてお姉さまのスクール水着は常時カバンの中に忍ばせておりますのののおおおおおっ!!ギブ!!ギブですわ!!」
美琴は無言のうちに黒子にプロレス技をかけてノックアウトしていた。
「鍵付きでロッカーに厳重保管してたんだけどねえ!そうやって能力を勝手に使うから寮監にお仕置きされるのよ!ああもう!余計暑くなっちゃったじゃない!どうしてくれるのよ!」
「なら、私たちと一緒にプールに行きませんか?私と初春もプールに良く途中だったもので。」
「見てください、御坂さん。ウォータースライダーの割引チケットですよ。四人まで使えるんです。」
佐天と初春の誘いに乗って美琴は黒子とともに近くのレジャープールに行くことにした。それがきっかけでハイグレ事件へ巻き込まれるとはこの時は思ってもみなかっただろう。



「アハハッ、気持ちいい〜!」
美琴はプールの中で水を浴びながらはしゃいでいた。美琴はスクール水着、黒子は美琴が指示して着せた普通のビキニだった。
「お姉さま、少しはしゃぎすぎですの。」
「いいじゃない、ちょっとくらい。それにしても、初春さんと佐天さんはまだかしら。」
「お二人ともトイレに寄っていらしただけですし、もうすぐいらっしゃるでしょう。」
そんな事を言っているうちに初春と佐天が水着姿でやってきた。
「初春さんのワンピースも佐天さんのビキニも似合ってるわね。」
「そんなことありませんよ。御坂さんのほうが素敵です。」
「そのとおりですわ、お姉さま。お姉さまこそ最高。お姉さまこそ至高なのですわ。」
初春の謙遜とは違い、黒子は真心込めて美琴を褒めたたえた。
「御坂さん、あのウォータースライダーに行ってみましょうよ。」
佐天が指さしたのはこのプールの名物のウォータースライダーだった。かなりの高さとスリルの限界に挑戦したカーブを誇る滑り台だった。
「へえ〜、トンネル式になってるんだ〜。」
美琴は列に順番に並びながらチューブの中に吸い込まれていく客を見ている。四人が同時並行で滑れるように設計されている。四通りの滑り方で何度も別のコースを試すために並ぶ人が絶えないくらいだ。
「じゃあ、私こっちに並びますね。」
「私はこちらを。」
四人は並ぶ時間を短縮するために四つそれぞれに並んだ。右から初春、佐天、美琴、黒子の順だ。
「はい、次の人〜。」
係の人に呼ばれて美琴たちの番になる。
「じゃあ、前で腕を組んで〜。行ってらっしゃい。」
美琴は勢い良くスライダーを駆け下りた。
「イヤッホーーッ!!」
美琴の右のレーンから佐天の、左のレーンから黒子の悲鳴が聞こえる。二人ともこういうのには弱いんだな、とおかしく思える余裕を持ちながら美琴は下りていった。


固法美偉はジャッジメント支部でむさしの牛乳を飲みながらパソコンの画面にかじりついていた。
「今日もハイグレ事件についての有力な手がかりはなしか・・・。被害者も場所もお互いの接点がない場合がほとんどだし・・・。なんか共通点はないものかしら・・・。」
美偉は報告書をパラパラとめくりながら被害者の経歴欄を眺めていた。
「あれ・・・!?もしかして・・・・!?」
美偉は被害者の行動に一つの共通の言葉を見つけた。ハイグレ化した当日に取っていた行動は・・・
「レジャープール施設・ウォータースカイランド・・・・。」


「はあ・・・・。例の事件の手がかりがこのプールにあると・・・?」
休憩のためにプールサイドに上がっていた黒子に美偉からの通信が入る。
「せっかくの休暇のところを悪いんだけど、初春さんと一緒に少し調べてもらえないかしら?」
「それは構いませんが。偶然こちらに参ってもおりますし。」
「ありがとう。何か分かったら連絡してちょうだい。多分私の思いすごしだと思うし、特に何もなければそのまま過ごしてていいから。」
「分かりました。」
黒子は簡単な事務連絡を済ませて通信を切った。
「初春?初春?どこにおりますの?お仕事ですわよ。」
黒子はそばにいたはずの初春がいないので名前を大声で呼んだ。そこに佐天と美琴がかき氷を買いに行って戻ってきていた。
「初春ならさっき何も言わずにトイレの方に行きましたよ?」
「何かあったの、黒子?」
「ジャッジメントのお仕事ですの。お二人はかき氷でも食べながら待っていてください。」
黒子はそれだけ言ってその場を後にし、初春を探しにトイレに行った。
「はい・・・はい・・・分かりました・・・我慢します・・・・。」
黒子がトイレにやってくると、トイレの個室の中から誰かとしゃべっている声がした。その声は明らかに初春だった。黒子は初春の声がする扉をとんとんと叩いた。
「初春?誰とお話をしていますの?」
「うわっ・・・白井さん?」
初春は驚いた声を上げて扉を開いた。中には彼女一人しかいない。
「誰とお話をしていましたの?」
「誰ともしてませんよ。ただの独り言です。」
「全く、この非常時に。固法先輩からの指令ですわ。このランド内にハイグレ事件の手がかりがあるかもしれないと。少々探りに行きますわよ、初春。」
「ま、待ってください、白井さん。」
初春は黒子を追いかけてトイレを後にした。結局その後調べたが何も見つからず、美琴や佐天の助けも借りたが努力は水泡に帰し、あきらめて帰宅の途についた。



数日後・・・
美琴と黒子は佐天にファミレスに呼び出された。深刻な相談があるという。
「で、なんですの?相談って。」
「実は・・・実は・・・初春の様子が変なんです。」
少し言おうか言うまいか迷った後に話を切り出した。
「初春さんが?どういうふうに?」
「スカートめくりをさせてくれないんです!」
「「はっ?」」
美琴と黒子の目が点になった。
「初春がスカートを履かずにジーンズばかり履いてて、私のことを警戒しているんです。それにいくから話しかけても構ってくれないし、どこかにふらりと誰にも行き先を言わずに出掛けたりしているんです。」
「佐天さん、何か初春さんを怒らせるようなことをしたんじゃないの?いつから?」
「プールに行った後から様子がおかしいんですけど・・・。」
佐天は記憶を頼りに話を続ける。
「そういえば、ここ数日初春がジャッジメント支部に姿を見せていませんわね。」
黒子が顎に手を当ててポツリと言う。
「真面目な初春さんにしては珍しいわね。もしかして、厄介事に巻き込まれてるんじゃないかしら?」
「それでしたら少なくとも私か固法先輩に内密に話くらいしてくれるのですが、何も聞いていませんわ。」
「確かプールでハイグレ事件の捜査をしてましたよね?」
三人の脳裏にハイグレ事件でプールの中を調べたことが思い出された。
「これは初春を問い詰めてみる必要がありそうですわね。」
黒子は携帯電話を取り出し、電話帳から初春の番号を呼び出した。


「白井さんから・・・。どうしよう・・・勘づかれたかな・・・。」
初春は自室で電話を置いてこれからどうしようと考えていた。オレンジ色のハイレグの水着姿で。
「でも、これは任務を果たす絶好のチャンス。ハラマキレディー様に連絡しないと。」
初春はハンズフリータイプの電話を取り出してハラマキレディー宛に連絡をとった。
「どうしたの、スパイ・初春。ウォータースライダーに仕掛けたハイグレ化のための時限式のハイグレ光線照射機。あなたにはそれ以外の場所への機械の設置を命じていたはずね。」
「はい、設置作業は今のところ順調です。」
「それは知っているわ。ここ数日でハイグレ魔王様の僕は急速に増えている。機械に強いあんたに命じたのは正解だったわね。」
「ありがとうございます。それで、この連絡は・・・レベル5のことです。私の部屋にやってきます。」
初春はこの後の指示をハラマキレディーに仰いだ。
「まだハイグレ人間は3000人程度しかいない。この街の能力者を全て根こそぎ倒せるほどの力はない。その御坂美琴という強力な力を持つ人間をハイグレ化して戦力に加えるのはかなり有効よ。やりなさい、初春。」
「はい、仰せのままに。ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「幸運を祈る。ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
初春はベッドの上でハイグレポーズをして通信を切った。



「入るわよ、初春さん。あれ?いないの?」
柵川寮の寮監に許可をもらい、美琴たちが初春の部屋に入った。寮に帰宅していることは確認済み。トイレだろうか。そう思って一人女子トイレに入って中を確認する。すると・・・・ジャキッという美琴の後ろで金属音がした。何者かに金属の筒のようなものを後頭部に当てられている。
「御坂さん。隙アリです。」
「えっと・・・初春さん?今あたしの後ろに突きつけてるのって何かな?見えないんだけど。」
美琴は冷静な風を装って初春に尋ねた。
「ハイグレ銃です。ハイグレ人間にするための。」
「へえ〜、そうなんだ・・・・。」
相づちを打つと、美琴はすかさず動いた。身をかがめてダッシュして初春から遠ざかる。
「その格好・・・。初春さん、ハイグレ人間に洗脳されてるのね?」
「そうですよ。私はれっきとしたハイグレ魔王様の僕。ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
初春はその場でハイグレポーズをした。
「様子がおかしいっていうのはそういうことだったんだ・・・。なら、話が早いわ。少し痛いだろうけど・・・ごめんね!」
美琴はコインを初春に向けて弾いた。その刹那、得意の超電磁砲が放たれる。まっすぐハイグレ銃を狙って飛んでいった。
「きゃっ!」
初春はハイグレ銃を抱えて横っ飛びに避けた。すぐさまハイグレ銃を放つ。
「効かないわよ!」
電気のバリアを張ってハイグレ光線を防ぐ美琴。それでも構わず初春は銃を撃ち続けた。美琴も負けじと応戦し、トイレ中に電撃が乱れ飛んだ。
「何事ですの!?」
「トイレの方です!!こっちについてきてください!!」
黒子と佐天が騒ぎを聞きつけてやってくるのが聞こえる。
「仕方ありませんね。即効性は無いですが・・・えいっ!」
初春は胸の谷間から10mlサイズの目薬容器くらいのガラス瓶を美琴に向けて投げた。中には赤い液体が入っていて、割れるとともにあたりに広がって美琴に少しだけかかった。
「初春!?」
「ハイグレ人間!?」
黒子と佐天が息急き切って駆けつけてきた。
「目的は果たしました。それでは・・・!」
「逃がしませんわ!」
黒子が瞬間移動で追いかけようとしたが、それよりも先に初春は消えた。
「痕跡を消しての空間転移・・・・。初春のレベルでは使えない技のはずですのに・・・。」
「ハイグレ人間になった初春さんになら可能って事でしょ。」
「御坂さん。怪我はありませんか?」
佐天に言われて美琴は自分の足にかかった液体をハンカチで拭き取る。
「平気よ、これくらい。」

その後、黒子がジャッジメント支部で事の顛末を報告した。ハイグレ人間に洗脳されてしまった初春の捜索という面倒事が加わった形になってしまった。
「どうして、初春だけがイグレ人間に・・・。」
ショックを受けていた佐天が落ち込んだ表情で言う。
「それは分かりませんが・・・。私はもう一度例のプールに行ってみます。お姉さまと佐天さんは先にお帰りになってください。」
黒子はそれだけ言うと、支部を出て行った。佐天も黒子に送られる形でついていった。
「御坂さん。初春さんが巻き込まれてつらいとは思うけど、きっとあの子も元に戻せると思うから気を落とさないで。」
「固法先輩こそ疲れてますよ。少しは休んだ方がいいと思います。」
「そうもいかないのよ。これを見て。」
固法がパソコンの画面を美琴に見せる。ハイグレ人間事件の被害状況の図だった。美琴たちがプールに行った日を境に被害が急増している。
「まさか、初春さんが関与して・・・。」
「可能性としては十分考えられるわ。彼女は機械系に関しては天賦の才を持っているから、もしかしたら・・・。」
「初春さんを捕まえないと被害の増加が止まらないわけですね?」
それを言うと、固法は大きくため息をついて頷いた。
「それより御坂さん。あなた、初春さんに何かかけられたのよね?大丈夫?痛んだりとかしない?」
「いえ、別に。なんともありませんったら。」
「そう・・・。なら、いいんだけど・・・。」
固法が心配そうに美琴の左足を見つめる。彼女はなぜだか分からないがその液体が不吉をもたらすものに思えて仕方がなかった。



その日の夜。美琴と黒子の相部屋で・・・
「へえ、そんな機械を見つけたんだ。それでハイグレ人間を?」
「そのようですわね。現在アンチスキルが学園都市の怪しい所を洗っておりますの。」
黒子がウォータースライダーに取り付けられているのを発見した機械。パッと見では分からない場所にうまく偽装されていた。撤去後にアンチスキルが回収。研究施設に移送されていた。
「固法先輩の読み通りでしたわね。あのプールに行った人々の中にハイグレ人間に洗脳された人が多くいたのはそういう理由だったとは。」
「じゃあ、もし私たちがあのスライダーに並ぶ順序が違っていたら・・・。」
それを考えると美琴は顔から血の気が引いた。自分が初春の代わりにハイグレ人間にされていたかもしれない・・・
「お、お姉さまのハイレグ姿・・・・。た、たまりませんわっ!!お姉さま〜〜〜!!」
隣のベッドでは黒子が大声を上げて身悶えしながら妄想にふけっていた。
「やかましいっ!!今何時だと思っている!!」
けたたましい音を立てて部屋の扉が開け放たれた。そこには憤怒の形相の寮監が立っていた。
「ち、違いますの、寮監様。これはハイグレ人間事件の話し合いの一環でして・・・。」
「そうだったのか、白井。それは済まなかった。」
寮監はペコリと頭を下げたように見えた。が、甘かった。
「などと言うとでも思ったか?事件の話し合いならなぜお姉さまと叫ぶ?」
黒子はそのまま寮監に引きずられて連行されていった。
「ぐっ・・・・。」
誰もいなくなったのを確認して美琴は左足をさすった。なぜか苦しい。なぜか痛い。初春に液体の瓶をかけられてすぐは何ともなかったが、段々と体を蝕んでくる痛みが走った。
「なんで・・・。」
黒子に言えば大騒ぎをした上に病院に隔離されてしまうだろう。そんなのはごめんだ。しかし、一体自分の体に何が起きようとしているんだろう?美琴にはそれが怖くて仕方がなかった。

「うぐっ・・・・・くっ・・・・・うぐっ・・・・・。」
真夜中。美琴はベッドで眠りながらも痛みに顔を歪めていた。悪夢にうなされ、体中にびっしょりと寝汗をかいている。
「お姉さま?大丈夫なんですの?お姉さま?」
目を覚ました黒子が美琴を心配そうに見守っている。
「平気よ。あはは。風邪かな?夏なのに時期外れだよね。」
しかし、風邪などという簡単な状況ではないことは明白だった。
「お姉さま、何か隠してらっしゃるんですの?黒子にお話して下さいな。」
「何もないって。ほら、明日も捜査なんだから寝なさい。」
そう言って無理に黒子を自分のベッドに戻らせた。黒子が再び寝入ったのを確認して美琴はそっとドアを開いて廊下に出た。そのまま足早にトイレに駆け込む。
「うぐっ・・・・ひくっ・・・・い、いやああああああっ!!」
美琴は便座の上に座りながら悲鳴を上げた。体中に激痛が走る。初春に液体をかけられた場所がピンク色に光る。その光が広がって瞬く間に体中を覆い尽くした。
「きゃああああああああああああああああああああああっ!!」
美琴はありったけの声で悲鳴を上げた。光が収まると、自分が白いハイレグの水着姿になっていることに気付いた。
「嘘・・・・何よ、これ・・・・・。」
その刹那、美琴の脳の中に次々と情報が流れ込んできた。自分の生まれてこの方14年間のデータが書き換えられていく感触。わずか数秒のうちに自分の存在自体がリメイクされていく。
「うわああああああああああああっ!!」
いくら頭に入ってくる情報を追い出そうとしても処理出来ない。圧倒的な情報量で圧倒されていく。その情報の内容は・・・・
「私は・・・・ハイグレ人間・・・・・ハイグレ人間・・・・・。くぅぅぅっ!!」
美琴は自分自身が元々ハイグレ人間になるべき存在と考え始めた。ハイグレ魔王こそ絶対。ハイグレ人間こそ素晴らしい・・・・・。ならば、やるべき事は一つ・・・・。ハイグレ人間のために働くこと。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
美琴はハイグレ人間に生まれ変わった。



女子寮中に響き渡る叫び声。多くの生徒が目を覚まして扉を開いて辺りの様子を確認している。
「お姉さま・・・・!!」
黒子も美琴の悲鳴で目を覚ますと、すぐさま声のするトイレに駆け込む。すると、中には・・・
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
美琴がハイグレ姿でコマネチをしていた。
「お姉さま・・・・!!ハイグレ人間に・・・・!?」
美琴は黒子の叫びも虚しくハイグレポーズを続けている。
「この真夜中に何事だ!!騒々しい!!」
寮監が野次馬をかき分けてトイレの中に入ってきた。
「寮監様!!中に入ってはいけません!!危険ですわ!!」
「私には女子寮の規律を守る義務がある。危険だなんだと言われて例外を認めるわけにはいかない。」
規則人間の寮監はズカズカと中に入る。
「この声は御坂か。全く、白井といいお前といい、なぜこうも問題ばかりを起こすのだ・・・・。」
寮監はため息をつきながら奥の個室にいる美琴を覗く。その表情が凍りついた。
「なっ・・・。ハイグレ人間だと・・・!?」
「だから言っておりますのに。すぐに生徒のこの場からの退避を。寮監様、手配を。アンチスキルが到着するまで私が見張っておきます。」
「ああ、分かった。」
寮監は驚きながらも頷く。美琴に背を向け、入り口に取って返した。
「っ!!」
寮監の後ろで美琴がハイグレポーズをやめ、どこから出したのか銃を構えた。
「危ないですわっ!!」
黒子が寮監の手を取って瞬間移動をする。寮監の今までいた場所の床にハイグレ光線が命中した。
「白井、寮内での能力の使用は厳禁だと・・・。」
「そんな事を言っている場合ではありませんの。すぐにここから避難を!あなたたちもですわ!」
黒子が寮監と野次馬の女生徒達に逃げるように促す。全員すぐに寮の外へと避難していった。

「さて、お姉さま。ハイレグ姿のお姉さまを思う存分拝見したい気持ちはありますが、どうやら遊んでいられる状況でもありませんのでまたの機会にさせていただきます。」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!黒子もハイグレ人間にしてあげる!!」
「結構ですの。黒子はビキニ派でございますから。行きますわよ!!」
黒子は美琴の懐に入って能力を使ってハイグレ銃を転送した。
「さあ。これでお姉さまに洗脳される心配はなくなりましたわ。」
「残念。ハイグレ人間なら銃はいくらでも作り出せるのよ。」
美琴が右手をかざすと、ハイグレ銃が空気中から作り出される。
「なっ・・・・!!反則ですわ!!」
「今度はこっちから行くわよ!!」
美琴がハイグレ銃を放つ。黒子はそれをテレポートして避ける。何度撃ってもそれは変わらない。
「なら、これではどうですの!?」
黒子は自分を転移させて美琴の頭上からドロップキックの構えをする。
「甘いわ!!」
美琴は右手から電撃を繰り出した。黒子はすかさず転移して避ける。
「お姉さま。いつからハイグレ人間になっていたんですの?先程うなされていたのはこのためだったんですのね。もっと早く気づいていれば・・・・。」
「ふふ、黒子。ハイグレ人間は素晴らしいのよ。この素晴らしさに比べればさっきの苦しみなんて大したことないのよ。」
「哀れな・・・。そのような格好、普段のお姉さまなら恥ずかしがるはずですのに。元に戻して差し上げないといけませんわね。」
黒子は太股から常に装備している鉄矢を引き抜いた。
「少々手荒ではございますが、仕方ありませんわね。」
黒子は鉄矢をテレポートさせた。ハイグレ人間の美琴が履いている上履きの周りを正確に捉えて動きを束縛する。その上でドロップキックを今度は成功させた。美琴がそのまま倒れる。
「申し訳ありませんの、お姉さま。ですがこの黒子、ずっとお姉さまのそばに・・・・。えっ!?」
倒したと思っていたはずの美琴が黒子の足をつかんでいる。黒子が能力を使う前に電撃を放った。
「いやああああああああっ!!」
逆に黒子が動けなくなってしまった。その場にへたり込む。
「あんたの油断グセは直ってないわね。こんな攻撃で私がやられるわけないでしょ?」
美琴は笑いながらハイグレ銃を黒子に向ける。そして・・・
「きゃああああああああああああああああっ!!」
黒子はありったけの声で叫び声を上げてその場で大の字になる。
「なんと・・・・言う事ですの・・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
黒子は黒いハイレグの水着姿でポーズを始めた。



アンチスキルの鉄装綴里と黄泉川愛穂の二人はハイグレ人間拘束の任で常盤寮にやってきた。寮内の生徒の避難を確認し、中に入った。しかし、寮監の話していたトイレには誰もいない。
「随分あちこち壊れていますね。」
「ハイグレ人間とジャッジメントがここで戦った証拠じゃん?なら、この近くから徹底的に調べるじゃん。」
近くの部屋や食堂などを丹念に調べていったが、目標は見つからない。
「もうこの建物の中にいないんじゃないでしょうか?あっ・・・・奥から声が聞こえてきます。」
綴里の耳に何者かの声がわずかに聞こえてくる。隣にいる愛穂の耳にもそれが入ってきた。
「本当じゃん。なら、声のする方に行くじゃん?」
二人は銃を携えて階段を上がって屋上に出る。そこにいたのはハイグレポーズをしていた美琴と黒子の二人だった。
「ハイグレ人間・・・。あなたたちを拘束します。」
綴里が脇目もふらずにハイグレポーズをしている二人に注意深く銃を向けてから現行犯逮捕を宣言した。その瞬間、綴里の持っている銃に鉄矢が何本も突き刺さった。
「ひいっ!?これは空間操作系の能力?」
「この二人は常盤台の生徒じゃん?これくらいできて当然じゃん?」
愛穂が呆れてツッコミを入れる。
「あなたたち、自らハイグレ人間になるためにやってきて頂けるとは好都合ですわ。ですわよね、お姉さま?」
「ええ、そうね。知り合いのよしみであんたたち二人もハイグレ人間にしてあげる!」
美琴が即座に動いた。一瞬で綴里との差を詰めてハイグレ銃を早撃ちして光線を浴びせた。
「きゃああああああああああああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
綴里は緑色のハイレグ水着姿に変えられてしまった。巨乳を揺らしてハイグレポーズを取る。
「ちっ・・・。子供相手に銃は向けられないじゃん。困ったじゃん。」
愛穂は自分に課した戒めを守るために銃を捨てて近くに置いてあったベニヤ板を盾代わりに持った。飛んでくるハイグレ銃を板を器用に使って避ける。
「うふふ。そんな薄い板一枚でどこまで頑張れるのかしら?」
美琴は電撃とハイグレ銃を交互に混ぜて攻撃。愛穂は防戦一方になった。
「(この子が前から攻撃している間に後ろからテレポーテーションで挟み撃ちにしてくるはず・・・・。どうするじゃん。)」
愛穂はベニヤ板で防ぎながらも考えた。
「そこですわ!」
案の定黒子がテレポートをして愛穂の後ろからハイグレ銃を撃ってきた。愛穂は咄嗟に身をかがめて転がりながら二人の間合いから遠ざかる。
「ここは一時撤退じゃん。」
愛穂は二人との差を少し開けてから後ろを向いてダッシュする。が・・・
「うっ!?何をする!?」
今までハイグレポーズを取っていた綴里が愛穂を羽交い締めにした。
「先輩もハイグレ人間に・・・!!」
「くっ!!予想してなかった・・・じゃんっ!!」
愛穂にハイグレ光線を浴びせられてしまう愛穂。悲鳴を上げ終わると黄緑色のハイグレ姿になっていた。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!じゃんっ!!」
ハイグレ人間になっても口癖は抜けない愛穂であった。


固法美偉はジャッジメント支部で朝早くから仕事をしていた。仕事が忙しく、家に帰る暇も無いのでソファーで寝て仮眠を取った。先程連絡があり、ハイグレ化した美琴と黒子がアンチスキル二名をハイグレ化した上で逃走との報告を受けていたので、余計疲れていた。
「レベル5の能力者とレベル4の高位能力者がハイグレ化して暴走・・・・。もうどうすればいいのよ・・・。」
上層部も急激に増えたハイグレ人間たちに対して打つ手が無く、座して見守るのみと言う状態だった。
「ふああああ〜。後でまた少し寝よう〜。」
美偉は欠伸をして黒子と初春がいないことで増えてしまった仕事量にうんざりしていた。
「おはようございま〜す!!」
そんな固法美偉を気遣うことも無く大声で誰かが入ってくる。佐天だった。
「ああ、おはよう、佐天さん。ふあああ〜。」
「どうしたんですか?疲れてるみたいですね。」
「当たり前でしょう?ハイグレ人間事件の仕事がすごい量なのよ。」
美偉はため息混じりにぼやいた。佐天に仕事を頼むわけもいかないし・・・・。
「初春だけじゃなくて、白井さんと御坂さんもハイグレ人間にされてしまいましたからね。」
「そうなのよね・・・。私もついさっき報告を受けて驚いたし・・・・。えっ?なんで知ってるの?」
美偉は驚いた。仕事柄そういう情報が入ってきやすい自分もついさっき知ったのに・・・・。
「あっ・・・ヤバ・・・・。」
佐天はバツの悪い表情で苦虫を噛んでいる。いけないと分かってはいたが、美偉は透視能力で佐天の服を透かしてみた。映っていたのは・・・・
「白い・・・・ハイレグ水着・・・・!!」
「いけませんね、先輩。そういうのを覗くのはプライバシーの侵害ですよ?」
佐天は大きく笑って制服を脱いだ。その下には白いハイレグ水着。ハイグレ人間・佐天だった。



「どうしてあなたが・・・・まさかっ!!」
美偉ははたと思いついた。初春にかけられた液体を佐天が手当した時にハイグレ化液に触れてしまったのか。もっと早く気付けば・・・。
「先輩もハイグレ人間に・・・・!!」
「(でも、レベル0の佐天さん相手なら特に問題は・・・・って、速い!)」
美偉の予測を上回るスピードで突進してくる佐天。美偉は身を屈めて佐天の蹴りをかわす。近くにあった鉄製の棚が佐天の蹴りで大きく凹んだ。
「なんて攻撃・・・・。ハイグレ人間なってこんなに強化されるなんて。」
レベルアッパーなど問題にならない攻撃力の強化。しかも能力を使わずに。
「何を驚いてるんですか、固法先輩。ハイグレ人間になればこのくらい余裕余裕〜。先輩だったら私なんかよりも立派なハイグレ兵になれますよ。」
「狂っているわ・・・。」
しかし、美偉には現状を打破する術がない。ハイグレ銃を奪おうにも奪えず、透視の能力でハイレグ水着を見ても何ら攻撃を回避できるわけではない。
「フフッ・・・・焦ってますね、先輩。」
「ええ、少しね。」
やせ我慢して自分の動揺を抑える美偉。しかし、佐天はもっと彼女を動揺させることを言った。
「今日の正午、常盤台のあらゆる所にしかけたハイグレ化装置を作動させて常盤台中学ごと乗っとるって言ったら、どうします?」
「常盤台を?」
常盤台中学はレベル上位の精鋭たちが集う場所。その場所をハイグレ化されたらアンチスキルやジャッジメントでもちょっとやそっとのことでは手を出せなくなる。
「すぐに伝えないと・・・・。」
「残念。それはできません。」
「しまっ・・・!」
僅かなすきを突かれて美偉は首を締め上げられた。呼吸ができなくなり、血の気が失せていく。日頃の彼女にあるまじき腕力だった。
「あ・・・・・ぐっ・・・・。苦しい・・・・。」
佐天は片手で締め上げて美偉を持ち上げている。足掻いてもどうしようもない状態だった。
「ハイグレ光線発射!」
空いている片方の手に持っていたハイグレ銃を美偉に向けて発射した。
「きゃああああああああああああああああああっ!!」
悲鳴を上げて美偉は大の字になる。制服が一瞬で水色のハイレグ水着に変えられてしまった。
「くっ・・・・・。ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
美偉はハイグレポーズを始め、ハイグレ人間への転向を済ませた。



「こちら初春。ハイグレ化装置設置完了しました。」
「こちら白井。同じくですわ。」
「こちら御坂。完了したわ。」
美琴はトランシーバー越しに伝える。常盤台は女子寮が襲われたことで大わらわになっていた。その混乱に乗じて美琴らは学校中にハラマキレディーズからもらった装置を学校中の敷地内に取り付けた。
「フフフッ、これでこの学園もハイグレ魔王様の手に・・・・。」
美琴は木陰に隠れて満面の笑みを浮かべていた。

「まさか御坂様がハイグレ人間にされてしまうなんて・・・。」
「白井さんもですわ。一体、この常盤台中学はどうなってしまうのでしょう?」
湾内と泡浮は廊下で昨晩の出来事について話していた。知名度の高い美琴と黒子の話は学園中に広がり、様々な情報が飛び交っていた。
「お二人とも、ご心配なさらずに。この婚后光子、御坂さんと白井さんがいずともこの学園を守ってみせますわ。」
婚后が扇子をはためかせながら二人の話に割って入った。
「聞けばハイグレ人間は強いとはいえハイグレと叫ぶだけが能で頭の中身は衰えているとか。ただ突っ込んで銃を撃ってくるだけの賊、大したことはございませんわ。」
その自信は一体どこからくるのか。余裕綽々の表情で二人に話す。
「でも、御坂様は初春さんの罠にかかってハイグレ人間にされたと聞いておりますわ。御坂様を陥れたとなると相手の頭脳も明晰かと。」
「ハイグレ人間になった御坂様はレベル5よりずっと強い力をお持ちです。油断は禁物ですわ。」
婚后は二人に反論され言葉に詰まり、どうやってこの場をしのごうかと頭の中で思案していた。

カチカチカチと常盤台中学の時計が時を刻む。午前11時59分50秒。51・・・52・・・53・・・54・・・55・・・56・・・57・・・58・・・59・・・00。
「ハイグレ化装置作動!!」
初春が美琴と黒子の前で赤いボタンを押した。学園の敷地沿いに取り付けた装置が一斉に光だし、空に向かって赤い光線を打ち出した。その光は誘導ミサイルのように曲線カーブを描きながら次々と女生徒めがけて飛んでいく。
「きゃあああああああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「いやあああああああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
次々と生徒たちが常盤台中学の制服からハイレグの水着姿にされていく。大量殺戮の始まりだった。

「な、なんですの、あれは!?」
廊下で湾内と泡浮と話し込んでいた婚后は驚きの声を上げた。次々と校庭の生徒たちがハイグレ人間にされていくのを見たからだ。
「あ、あれは・・・!」
湾内が指さした先には美琴たちがいた。
「御坂さんたちの仕業のようですわね。あなた方二人はここで待っていなさい。この婚后光子が止めてきますわ!!」
婚后は持ち前の正義感ですぐさま校舎を飛び出した。

「御坂さん!!白井さん!!初春さん!!」
婚后は三人の名前を呼んだ。
「あなた方の悪行、見逃すわけには参りませんわ。ここで成敗します!!」
婚后は近くに置いてある椅子や机に空気の噴射口を作って次々と持ち上げた。
「行きますわよ!!」
持ち上げた荷物を高速で美琴たちのいる場所めがけて投擲した。
「やったっ・・・!!避ける暇もありませんでしたわね!!」
美琴たちのいる場所に婚后の攻撃が命中した。凄まじい土煙が上がって一瞬視界が奪われる。しかし、婚后が目を開けると、その目は絶望に変わった。
「避ける暇もない・・・?違うわ。避ける必要もない・・・よ?」
美琴は電気のバリアを張って婚后の攻撃をすべて寸前で止めていた。
「ば・・・ばかなっ・・・・。あれだけの攻撃、レベル5でも全部は防げないはずですわ!!」
「現に防いでいるでしょう?ハイグレ人間の能力を甘く見ないことね。」
美琴は吐き捨てるように言った。
「はっ・・・・!!」
驚いている間に黒子が後ろにテレポーテーションして婚后の腕を捉えていた。
「油断大敵ですわね。」
先程水泳部の二人との会話で出た同じ言葉が黒子に出され、悔しがる婚后光子。
「婚后さんもハイグレ人間に・・・・!!」
初春が動けない婚后にハイグレ光線を発射した。
「きゃあああああああああああああああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」



お嬢様学校として名実共に名高い常盤台中学は陥落した。全員がハイグレ人間に転向を済まし、ハイグレ兵として学園都市のハイグレ化の任務についていた。
「異端者発見!ハイグレ化します!」
「た、助け・・・・っ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「いやああああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
次々とハイグレ人間にされていく一般人たち。学園都市ということもあり、ハイグレ人間の多くは学生。若々しい体を持て余した学生たちが男女関係なくハイグレポーズをしていた。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
湾内や泡浮、寮監らもその中に混じってハイグレポーズをしていた。

「くそっ・・・・なんでこんなことに。不幸だ・・・・。」
一人の男子学生が裏路地を通って逃げていた。ハイグレ人間にされそうになっていた中学生を助けたがために目をつけられて追われていた。
「待ちなさい、当麻!!」
美琴が逃げいている学生に叫ぶ。
「待てと言われて待つ奴がいるか!!お約束だろ!!」
当麻はそう叫び返してさらにスピードを上げて逃げる。暫く行くと、行き止まりに差し掛かった。
「へえ、本当にお約束どおりね。袋の鼠ね。」
美琴がハイグレ銃を構える。
「無駄だ。俺の力は知ってるだろ?そんな異能の力は効かない。」
美琴はハイグレ銃を続けざまに撃つが、当麻のイマジンブレイカーにすべてシャットアウトされた。
「残念だったな、ビリビリ。なら、こっちからいくぜ。ハイグレ人間なんておかしな幻想をぶち殺してやる!!」
「いいわね、面白いじゃない。みんな簡単にハイグレ人間にできて物足りないと思っていたところよ。ちょっとはハイグレ人間にする過程を楽しませてよね!」
「望むところだ!うおおおおっ!」
「はあああああっ!」

MKD
2010年03月14日(日) 12時55分08秒 公開
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■作者からのメッセージ
とある科学の超電磁砲のSS完成です。
あれっ?上条ちゃんってどうすればハイグレ人間にできるんだろう?ってところで無い知恵を絞ってかなり考えましたが無理でした。
最近は金曜定時スレが盛り上がっていますね。職人の女体化というのは面白い発想です。自分だったらどうなんだろう・・・?イメージとして真鍋和か長門有希かな・・・。